武井壮さんがパーソナリティを務めるラジオ「シューカツの王」(TOKYO FM)。就職活動というイバラの道に歩みを進める学生の前に待ち受ける、不安・挫折・苦悩など、さまざまなモンスターに対し、百獣の王・武井壮が、シューカツの王として共に闘う番組です。
2015年10月23日には、いきものがかり・水野良樹さんが登場! 30歳のころ、仕事が何もなくて不安なとき、いきものがかりに出あって世界観が変わったという武井さんが、水野さんとトークを繰り広げました。2人が就活生に贈る言葉とは……!?
―デビューまで3年。社会人になるかどうかの瀬戸際から、大学を卒業して、そこからのプロの道。そのときの心境は?
「半分ばか。世間知らずで、何とかなると思っていた。ちょっとずつ、ライブハウスのお客さんを埋められるなどインディーズとしての結果はでていたので、いけると思った。300人の箱を埋めていた。話題になりはじめ、大人たちが現れてくる。名前のあるレコード会社の人などに会うと大学生で世間知らずだったので、調子にのっていけるのではないかとさらに思ってしまっていた」(水野さん、以下「」内同)
――プロとして生活をスタートするきっかけは?
「実はいきものがかりって、今でこそヒットソング満載のいきものがかりとテレビで紹介されるが、あまりブレイクポイントがない。デビュー曲はさくら。17位で、ベスト10にも入っていない。大ヒットではないが、名前を知ってもらえるようになった。1年目はヒットとはいえなかった。ライブも福岡ではお客さん10数人ということもあった。シングルのリリースペースが早かったので、徐々に知ってもらえるようになった」
一人でも多くの人に歌を届けたいという水野さん。何より大切なのは、自分がやりたいことを信じてやり続けることということを教えてくれます。
「大学生に話したことがあるけれど、僕らは夢を売る商売といわれ輝いているようにみえる。一方で、目の前にチョコレートのお菓子が置いてあったとして、それも誰かの食生活を変えたいとか、大好きでいつも食べているという人がいる。
人の生活を変えているもの。目の前にあるものは全部、世の中を変えているものだと僕は思っている。曲と同じ。どんな業界にいってもどんな職業でも、こんなことで世界は変わらないと思っているかもしれない。目に見えないけれども、絶対に何をしていても世界を変えていると思う」(水野さん)
「日本は豊か過ぎて価値に気付きづらいが、アフリカでは水の価値やワクチンの価値が全く違う。我々の世界はそれとは全然違う豊かさを持っているが、目の前のものひとつひとつ全てに価値がある。仕事は何かを作るものだし、絶対にどれかを動かすもの、お届けするもの。ぶっちゃけ全部、夢」(武井さん)
「同じくらいのテンションで自分の作っている商品や企画について一緒に語る。ミュージシャンが曲を作るときのテンションと同じ。全然違う商売だけど。本質は絶対に繋がっている」(水野さん)
「若い頃は気付かない。続けると、見えてくるものがある。別の仕事をしていても、今抱えている気持ちと同じ気持ちを持つような気がする。今こうやって百獣の王をやって、やってみたら、これしか楽しくないと思っていたけど、同じ愛情のこめかたしたら他のことだってできるんじゃないかと思う。楽しみが広がる。可能性が広がる。頑張った先には、どんなことでも同じように楽しめる領域がうまれる。成長した先を知ってほしい。それが好きなことだったりする」(武井さん)
「意外と1つのことにこだわらないほうがいい。自分って音楽じゃないかもしれないといまだに思っている。疑っている気持ちが大事。これが天職だと思うとおごりになってしまう。常に自分のやっていることに対して疑う気持ちをもつことが大切」(水野さん)
「どこに進んでも不安も成長もある。全てのことに魅力があると今は思えるようになった。なんにもなかった自分が憧れてきたいきものがかりさんとこうやって話せるようになるなんて当時は思わなかった」(武井さん)
失敗と成功を繰り返して、今があるという2人。どんなことにもその意味があり、どこかでつながっているということを教えてくれます。就活生も、案外“自分のやりたいこと”を考えすぎて、周りがみえなくなる時があるかも。そんな時は、2人の言葉を思い出して頑張りましょう!