就活で必ずと言ってよいほど求められる自己PR。いったいどんな強みを盛り込めば良いのでしょうか。強みを見つけるには、過去の経験を振り返ることが一番の方法です。その経験として頭に浮かぶものの中に「アルバイト」が思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。
同じアルバイトでも、仕事内容や環境によって得られる経験は異なります。多くの学生がアルバイトをしているので差別化をするため、自分だけの経験をしっかり盛り込むことが大切です。過去の経験を紐解いて具体的なエピソードを交えることで、就活でプラスになる強みが見つかるでしょう。ここでは、アルバイトの経験を振り返り、就活の強みを導き出すための方法を4つご紹介します。
そもそも、企業では何が求められているのか。それを知らなければ、的確に自らをアピールすることはできません。もちろん企業あるいは職種によって、求められる人物像や経験、スキルなどは異なるでしょう。しかしアルバイトから得られやすい経験で、以下のようなものは広く共通して企業から高い評価を得られます。
・トラブルやクレームなど苦難を乗り越えた経験
・主体的、積極的に物事へ取り組んできた経験
・アルバイトスタッフを取りまとめるなどリーダーシップを発揮した経験
・自らの行動や提案が、直接売上などに貢献できた経験
など
その他にも、例えば数年にわたって同じ仕事へ一貫して取り組んでいれば、それだけで「1つの物事を根気強く続けられる」といった評価に繋がるでしょう。もちろん、例えば販売・接客経験があれば小売業などで即戦力性が期待できますし、パソコンスキルはもはやあらゆる業界で基本となる土台。このようにアルバイトでは、仕事上でも強みとなる経験が溢れています。
どんな人でも最初は初心者。ゼロからスタートして、社員あるいは先輩に教わりながら仕事を覚えていくことになるでしょう。しかし仕事を続けるにつれ、少しずつ“できること”は増えていく。これが、まさに成長です。その成長の過程や、任されてきた仕事を時系列で並べることで確認しましょう。
例えばコンビニエンスストアなら、まず製品補充からスタート。レジ打ちを覚え、もしかしたら製品管理や受発注を任されるかもしれません。アルバイトスタッフの多い職場では、学生アルバイトの管理を任命されることもあるでしょう。こうした過程を、書き出すことで“見える化”していくのです。すると当たり前のようにこなしていた仕事が、実は自身の成長にあわせて任されてきたのだと気づくでしょう。
任されるということは、「任せても良い」「安心だ」と思われる成長を遂げているということです。その過程では、何か壁にぶち当たり、工夫によって乗り越えたエピソードがあったかもしれません。そもそも自身の業務範囲を広げてきた経験は、そのままアルバイト先からの評価として強みになるでしょう。
「結果を出した」という経験は、それだけで貴重です。しかしただ「売上拡大に貢献しました」と述べるだけでは、就活時に強みとするには足りません。成果は数字に落としこむ。これを基本として、過去の成果を紐解いていきましょう。
例えば営業のアルバイトならば、そもそも営業成績が数字として打ち出せます。販売員であれば、自身の提案した改善によって起きた売上の増減もこれに当てはまるでしょう。デザインなどクリエイティブなものも、結果的にそれを用いた製品・サービスが、どれだけ売れたのかを追うことができるはずです。
自分の仕事が直接売上に繋がるものでなくとも、アルバイト先である企業や店舗などは、いずれも売上を出すことで成り立っています。「数字化できる成果がない」と諦めず、自分の仕事がどのようにして売上に繋がっているのか、その関係を探りましょう。
アルバイトは立場上受け身でいることが多いでしょう。仕事もルーチンで、先輩や社員などからの指示で動くことがほとんどです。しかしだからこそ、自ら主体的に動いた経験があれば、就活でも光る強みとなります。
例えば環境改善について提案したり、美化のため毎日掃除を行ったり。あるいは、アルバイト先に関わる情報提供を行うこともあるでしょう。もしかしたらアルバイト不足の状態で、友人・知人をスカウトしてきた人がいるかもしれません。社会人として活躍するには、指示待ちではなく主体的に動けることが必要です。何気なく行った自分の行動が、実は企業にとって大きな強みに映ることが少なくありません。
もちろん志望業界でアルバイト経験があれば、そのまま大きな強みとなるでしょう。業界や仕事について深く理解していることは、それだけで志望動機にも説得力が増します。しかしどのようなアルバイトでも、その経験から必ず何かしらの強みを身につけ、変化していくもの。過去にさかのぼって振り返り、経験を紐解くことで、就活で有利となる自分だけの強みを見つけましょう。その際、その強みを得たキッカケや発揮した出来事など、具体的エピソードを添えることを忘れずに心がけてください。