就活をいつから始めるのか。もちろん、そのタイミングは人によって異なります。しかし大学3年の11・12月になって「まだまだ就活は先だ」などと思っていると、スタートダッシュで周囲に差をつけられてしまうかもしれません。ではいったい、何に取り組めば良いのでしょうか。
「何をすべきか」を考えるには、まず就活スケジュールを頭のなかで整理しておきましょう。まず、大学4年の3月から各企業で新卒採用に向けたエントリー受付が始まります。同時に、企業説明会なども開催されることでしょう。その後、エントリーシートの提出を経て、8月には筆記試験や面接といった選考が本格化します。
現在、経団連から選考解禁を8月から6月に変更する方針である、との発表もありますが、スタートは3月からであることに変わりはないので、あわてないためにも早めに準備を始めたほうが良さそうです。
就活を勝ち抜くには、やるべきことが山ほどあります。筆記試験対策や面接対策、自己分析、企業・業界分析など。エントリー受付開始後は、まさに毎日がめまぐるしく、あっという間に過ぎ去っていくことでしょう。準備が不足していたり、内定がなかなか得られなかったりすれば、次第に焦りも出てくるはずです。
そのため、エントリー受付が開始する以前までの取り組みは、就活の結果を大いに左右します。残された数ヶ月で何を得るのか。中には、資格取得のために勉強する人がいるかもしれません。特定職種に絞り込んでいる人であれば、業務に直結する資格を保有することは確かにプラスになります。では、まだ志望業界などが決まっていない場合、何をすれば良いのか。ぜひともおすすめしたいのが、インターンシップです。
昨年の傾向から考えると、今年も冬場には採用に関わるインターンシップが多く行われると推測できます。もし志望企業で実施されていれば、インターンシップへの参加は企業にアピールする最高のチャンスとなります。中には優秀なインターンシップ生に対して、内定を出すという企業もあるほどです。
もちろんそれ以外にも、インターンシップに参加することでメリットがたくさんあります。特に大手企業をはじめとしたインターンシップでは、参加にあたって選考が設けられる場合がすくなくありません。そのため、インターンシップ対策として企業研究や自己PR作成が求められるのです。こうした取り組みは、実際の就活でも必要になります。つまりインターンシップへの応募が、そのままプレ就活のような機会になるということです。
また、前述の通り3月から企業へのエントリーが始まる状況において、冬〜春は長期のインターンシップに取り組む最後のチャンスといえるでしょう。エントリーが終わって就活の選考が始まれば、インターンシップに時間を割く余裕などありません。
インターンシップでの経験は、就活における大きな自己PRとなるでしょう。しかしそのためには、インターンシップ期間中に「何を成したか」が大切。そして、就活で魅力と感じてもらえるほどの実績を作るには、短くても半年は必要なのです。年明けからインターンシップ生として働き始めて、半年の期間働く。そのためには、やはり11・12月という年内からの準備が必要なんですね。
では長期インターンシップへ参加するために、何をすればよいのか。まず必要となるのが、インターンシップ情報の収集です。そもそも「いつ」「どこで」「どんな」インターンシップが行われているか知らなければ、応募することすらできません。インターンシップ情報は、就活サイトや企業ホームページなどに掲載されているのでチェックしてみましょう。
しかしできれば、就活本番に直結するインターンシップに参加したいもの。そのため、あらかじめ志望業界や志望企業がある程度絞り込めていると良いでしょう。志望企業のインターンシップで実力を発揮できれば、就活時にも人事担当者などがあなたのことを覚えているかもしれません。そうすれば、必然的に就活は有利になります。あるいは同業界でのインターンシップ経験を持っていれば、「業界について理解している」「業界への感心が高い」などプラスの要素として見てもらえるでしょう。それは、たとえ同業他社でも構いません。
そして参加したいインターンシップが決まったら、応募に向けて対策を行います。小論文や筆記試験、あるいは面接など、企業によってインターンシップ応募時の選考は異なるはず。事前に情報を集め、適する対策を講じてください。もし競争率が高いのであれば、複数企業への応募を考えておくのも1つの方法です。先輩などで同じ企業のインターンシップを受けた人がいれば、話を聞いてみると良いでしょう。11月以降であれば、すでに就活を終えている先輩はたくさんいるはずです。
インターンシップに参加すれば、自然と思考が就活モードに切り替わるもの。あるいはその経験をもとに、本当に自分が働きたいと思える業界・企業を深く考えることにも繋がるでしょう。11月・12月に何より重要なことは、ただ漠然と時間を過ごしてしまわないことです。