世の中には、一体どれくらいの「ブラック企業」が存在するのか……就活生の皆さんなら気になるところですよね。
近年騒がれている「ブラック企業問題」に対して、厚生労働省は違法な長時間労働や、残業代不払いなどの違法行為を繰り返す「ブラック企業」の求人を、全国のハローワークで受理しない制度を2016年3月より創設しました。
また、違法な長時間労働を繰り返す「ブラック企業」に対して企業名の公表も5月からスタートし、話題となりました。ついに国が動いたと、「状況改善の一歩になる」といった期待の声が挙がる一方で、「本質的な部分の問題解決になるのか」という疑問もあがっています。なぜなら、そもそもの求人票がでたらめに書かれているケースも多く、実際は「通勤手当が支給されない」「週休2日制ではなかった」「勤務地がすぐに変更になった」という事態も起こっているのが現状なんです。
しかし、これはハローワークでの求人に限ったことではありません。新卒採用においても起こりうる事例だというのです! そこでJOBRASS編集部が企業の採用担当者に対してある質問をしたところ、ひとつの事実が数字となって表れました。一度深呼吸をして心構えをしてから、以下の結果をご覧ください。
「あなたが勤める会社は、『ブラック企業』だと思いますか?」
思う:18.4%
思わない:81.6%
なんと、18.4%もの採用担当者が自分の会社はブラック企業だと思いながらも、採用活動を行っていることが判明したのです! 面接官はそれが仕事なので仕方がないのかもしれませんが、あなたがチェックしている企業の約2割がブラック企業かもしれないと思うと、エントリーシートを書く手が止まってしまいそうですよね。
「ブラック企業」という言葉自体の定義が非常にあいまいであるがゆえに、厳密な取り締まりが行われていないのが現状。もはや日本国内のほとんどの企業では、会社内で労働者の誰かしらに不利益を押し付けることが当たり前になっているという声もあります。競合他社との競争に勝ち残るために正当化されてしまっているんですね。
入社後、事前に提示されていた労働条件と明らかに異なっているなどの点から、ブラック企業だと気が付いても、ほとんどの人が、辞めた後の不安やとりあえず支払われる給料に惑わされ、おかしいと思いながらもそのまま働くケースが多いとのこと……
目の前の面接官も、もしかしたら!?
企業・業界研究の段階でしっかりと見極められるほど、情報収集しておくとよいですね。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース2016調べ(インターネット調査)
調査期間:2014年12月24日(水)~2015年1月5日(月)
対象:企業の採用担当者207名