1997年、当時四大証券会社の一つであり、そこに勤めているといえば「スゴい!」などと言われる会社だった「山一證券」が破たんしました。それから20年経った今、東芝が再び経営危機にさらされています。
「どの企業にも“絶対”ということはない」と言うのは、いわゆる大企業といわれる会社に勤めるKさん(33歳)です。勤務先を言うと、十中八九「いいねえ、安泰で。年収もいいんでしょ」という言葉がかえってくる、とうんざり顔のKさん。
そんなKさんに、話を聞きました。
Kさんが最初に配属されたのは、子会社。多角化経営の一環でつくった会社で、今はもう別会社に売り払っているそうです。
私からしてみると、正直いって、中小企業でもイキイキとやりたいことを一生懸命やっている人のほうが輝いて見えることもあるんですよ。就活のときは、どうしても大企業、有名企業ばかりに目がいきがちです。確かに相応のメリットはあるでしょう。でも、たくさんの人がいるなかで、自分が“埋もれがち”になるのも事実です。
大企業で何かを具現化するのは、大変な忍耐力と実力が必要になります。実現したときにはその分の達成感や社会的インパクトは大きなものになりますが、そこまでできる情熱と覚悟があるか。なければ、ただ「こんなはずではなかった」とガッカリし、会社と家の往復をするだけの毎日になりかねません。
これから就職をする人には、企業の「実情」まで踏み込んだ情報収集をして、企業規模にとらわれず、「自分のやりたいことは、どうすれば具現化できるか」ということを、考えてみて欲しいと思います。そして、自分が就職した会社を誇りに思ってくださいね。