入社3年~5年目くらいで、多くの社会人が「このままでいいのだろうか……」といった迷いをおぼえるといいます。仕事に慣れてきた頃、ふと自分のキャリアを考えたときに悩むようなのです。実際、どのくらいの社会人が、どのようなことで悩んだことがあるのでしょうか?
その実態をさぐるべく、今回JOBRASS編集部では、入社5年目~10年目の社会人100名に、キャリアについて大調査。「これでいいのか」という迷いや、「こうすれば良かった」「こうしたほうが良いのではないか」というような悩みがあるかどうか、また「ある」という人には、どういったことで悩んでいるのかを尋ねてみました。
【今まで及び現在のキャリアについて、「これでいいのか」という迷いや、「こうすれば良かった」「こうしたほうが良いのではないか」というような悩みはありますか?】
・ある 60.0%
・ない 40.0%
「悩みがある」と答えた人は全体の60%。半数以上の人が、何かしらで悩んだことがあるか、現在悩んでいるようです。では、どういったことに悩んでいる(悩んでいた)のでしょうか?
まずは「この会社で良かったのか」という思い。とりあえず就職したけれど、「今の仕事をしていて自分に向いてないのではないかと思う」(女性/その他/25歳)、「ちゃんと学校に通って、やりたいことをした方が良かったのかもと思います」(女性/営業・販売/25歳)など、入社したものの、悶々としている人は少なくないようです。
・これで良かったのかと悩む(女性/その他/30歳)
・もっと真剣に会社を選べばよかった(女性/公務員/34歳)
そして、自分のキャリアプランが描けず、「今やっている仕事を続けているだけでいいのか」という迷い。結婚や出産など、ライフスタイルの変化にともなって生じる悩みも出てきます。なかには、「早い段階(第二新卒とか)で転職すればよかったのではないか」(女性/総務・人事・事務/29歳)という声も。
・このまま同じことの繰り返しでいいのか(女性/その他/27歳)
・この仕事を続けていいのかと思う(男性/コンピュータ関連以外の技術職/34歳)
・キャリアプランが描けない(男性/その他/30歳)
・いつまで働くか(女性/総務・人事・事務/30歳)
・子供が生まれるのに今まで通り働けないんじゃないか(女性/その他/25歳)
そしてなぜ、「この会社でいいのか」「今の仕事を続けるかどうか」で悩むのかというと、向き・不向きやライフスタイルの変化「今の会社で物足りない」(男性/総務・人事・事務/32歳)、「今の職場で将来性があるのか」(女性/営業・販売/24歳)など、物足りなさや会社の将来性に若干の不安をおぼえるという声のほか、多かったのは「給料」についてでした。
・お金についてもっと考えながら仕事をすればよかった(女性/その他/32歳)
・給与と自分の働きの比率が合わないと感じる時がある。モチベーションは、やはり頑張った分だけのお金の還元だと思う(男性/その他/30歳)
・今いる会社で過ごし易くなってきた人間関係を捨てて、もっと給料のいい会社に転職するべきか(男性/その他/34歳)
・Uターンしたら給与が想像以上に低かった(男性/コンピュータ関連以外の技術職/33歳)
一方で、「退社しなければよかったのではないか」(女性/その他/30歳)、「人間関係に嫌気がさして辞めたけど、あの仕事を続けていれば……」(女性/コンピュータ関連以外の技術職/25歳)など、辞めたことを後悔する声も散見されました。
夢だった会社に就職したけれど、退職して現在は地元に戻ったという女性・Kさん(31歳)は、「前の職場のとき、一部上場企業でそこそこの仕事を任され順調に生活していたが、仕事が忙しくてプライベートは充実せず、平日は帰ったら寝るだけの毎日だった。恋愛しても結婚や出産を考えられず、女性としてそれが幸せなことなのか悩んだ。就職活動のときはいい仕事に就くことばかり考えていたが、将来の人生プランを見据えていなかったなと反省しています」と話します。
大手IT企業で採用を担当するSさん(42歳)は、「どの会社に入っても、その時々で悩みや迷いは生じるものです。結局大事なのは、その時ベストだと思う選択をし続けること。あとから、“あっちの会社に入っていれば……”とか、“あのとき、退職しなきゃ良かった”などと考えても、時間はもとに戻せません。どんな人でも、どんな状況でも、その時、自分ができるベストを尽くし、振り返ったときにも“あの時はそれで良かった”と自分を納得させることです」とアドバイスしてくれました。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年10月13日~10月23日
対象:入社5年目~10年目の社会人の男女 計100名