まことしやかに囁かれる「大学フィルター」。インターンシップや選考の過程において、表立ってはいないながらも、企業側が大学フィルターをかけているのでは……という説です。これは本当に存在するのでしょうか?
その真偽を確かめるべく、今回JOBRASS編集部では、採用担当者100名に対し、インターンシップの参加者の選考において、「大学フィルター」をかけているかどうかを直撃アンケート! さらに、「かけている」と答えた担当者には、どのような基準でフィルターをかけているのかを具体的に教えてもらいました。
【インターンシップの参加者の選考において、「大学フィルター」をかけていますか?】
・あてはまる 6.0%
・まああてはまる 20.0%
・あまりあてはまらない 34.0%
・全くあてはまらない 40.0%
アンケートの結果、「あてはまる」「まああてはまる」の合計は26%。多くはありませんが、大学フィルターをかけるという担当者がいるのは事実のようです。では、どういう「大学フィルター」なのでしょうか?
学力のモノサシである「偏差値」。インターンシップ選考における大学フィルターにも、偏差値を適用するという声が目立ちました。
・偏差値(男性/研究・開発/35歳)
・偏差値がある程度のレベルであること(男性/コンピュータ関連技術職/45歳)
・偏差値ランキングの低い大学(男性/公務員/45歳)
でも、「ある程度」って? 関東では「マーチ以上優先」(男性/公務員/30歳)、関西からは「地元の「総合大学」を優先します。京都大・大阪大・神戸大・同志社大・関西学院大・大阪市立大・大阪府立大・立命館大・関西大あたりまでが正直うれしい」(男性/会社経営・役員/46歳)という声がありました。
“有名”かどうかも判定基準のひとつにする、という担当者も少なくありません。ただしここでも、「名前だけ有名でも、偏差値が60に満たない大学は除外します」(男性/その他/42歳)という意見も。
・大学名(男性/公務員/43歳)
・有名大学か(男性/金融関係/49歳)
・無名の大学はとらない(男性/会社経営・役員/46歳)
・学部フィルターもかけています(女性/その他/40歳)
・学部(男性/コンピュータ関連技術職/32歳)
その他、「偉いさんの出身大学関係」(男性/コンピュータ関連以外の技術職/43歳)など、社内関係者の出身大学の学生は目に留まる、という声も。
一方で、人柄や適性こそが大切であるという声も多数。「大学フィルターはあまりかけていない」とした担当者からは、
「学力だけでなく、人間性を見ています」(男性/総務・人事・事務/41歳)
「最低限の学力を備えているかみたうえで、適性検査に受かるかどうか」(男性/総務・人事・事務/47歳)
「それなりの大学出身者は、時頭がよいはずなので、確かに仕事を覚えるのは早い。ただし、それだけでは選ばない。適性があり、いい学校だと、確かに有利になる」(女性/デザイン関係/36歳)
など、学力だけではなく、バランスであるという意見が多く寄せられました。
調査結果でも74%の担当者が「大学(名)は関係ない」と回答しており、あまり気にしなくて良いといえそう。IT企業の採用担当者・Nさん(女性/36歳)は、「最初から大学名でのバイアスはかけません。仕事で才能を発揮するかどうかは、いわゆる“お勉強”ができるかどうかだけでははかれません。大学フィルターをかける企業があるからといって、諦めモードに入るのは絶対に損。まずはチャレンジしてみて欲しいです」と呼びかけています。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年8月16日~2017年8月23日
対象:企業の採用担当者 計100名