よく、「体育会系は就活に強い」とか、ボランティア活動経験は選考の際に高評価、といったことが聞かれます。でもそれって本当なのでしょうか?
今回JOBRASS編集部では、採用担当者100名に、実際に就活でプラスイメージを持つサークル活動を聞いてみました。合わせて、サークル活動を特定せずとも、運動系、ボランティア、研究系、語学系などといったカテゴリも調査した結果、“強かった”のは……?
スポーツ系の評価が高いのは、「体力」「諦めない根性」「上下関係を学び、礼儀正しい」といったポイントにあるようです。
・運動系/チーム力、忍耐力を図ることができるから(女性/その他/41歳)
・運動系/活動的でアクティブな面(男性/営業・販売/40歳)
・運動系/基本体力があるので(男性/出版・マスコミ関係/42歳)
・運動系/協調性と上下関係などを持っていそう(男性/その他/37歳)
・運動系/根性がありそう(男性/営業・販売/39歳)
・運動系/人との付き合い、コミュニケーション、集中力、体力を養えるから(女性/その他/25歳)
・運動系/やはり上下関係ができている/組織で必要不可欠な上下関係が出来ているから(男性/総務・人事・事務/46歳)
・運動系/上下関係の厳しさ、仕事での粘りと体力は期待できそう/仕事でも、体力・気力はかなり必要とするから(男性/研究・開発/45歳)
・運動系の部長・リーダー、団体組織の部長・リーダー/団体生活ができること、他人に配慮して取りまとめができること、他人とコミュニケーションがとれること(男性/総務・人事・事務/41歳)
さらにスポーツ系でも、「チームで戦うことを知っている」サッカーやラグビーの経験は目につくといった意見が寄せられました。
・サッカー/仲間とプレーするから(女性/その他/32歳)
・サッカー、野球/とにかく体育会系のものだけ評価する、打たれ強さや縦社会の理不尽を体験しているかを見る。/多少の理不尽で辞めないと思われる(男性/総務・人事・事務/45歳)
・アメフト/体育会系だし、頭を使うし自分に出来ないポジションは任せなければいけないから(男性/公務員/37歳)
・ラグビー/忍耐力、チームワークがいい(男性/営業・販売/36歳)
・ラグビーやアメフトや野球サッカーなどの比較的ハードなチームスポーツ/仕事のほとんどがチームプレーで成り立っているから。団体競技を長く続けて来た人には、チームプレーの素養が備わっていると考えられるから(男性/総務・人事・事務/47歳)
ボランティアの経験は、「相手の立場にたつことができる」として高評価。「サークルやクラブ活動とは別に、個人でボランティア活動に参加していた経験などがある学生にはプラスイメージを持つ/サークルやクラブ活動でみんなと一緒に動くだけでなく、自分一人でも考えて積極的に行動することができる学生なのだろうと思うから」(男性/コンピュータ関連以外の技術職/41歳)という見方も寄せられました。
ただし、「就職活動のために仕方なくやったボランティア、お金だけかけた留学は特にプラスにならない」(女性/デザイン関係/36歳)との声も。
・ボランティア/社会貢献、就職前に、世の中を見ておくのはとても大事(女性/総務・人事・事務/46歳)
・ボランティア/前向きな姿勢が感じ取れる(男性/金融関係/40歳)
・ボランティア/経験があると、いい印象があります/自己犠牲の心があると思う(男性/営業・販売/41歳)
・ボランティア/奉仕の精神を持っている(男性/営業・販売/48歳)
・ボランティア/相手の立場に立って考えられる(男性/その他/31歳)
華やかにみえる音楽系ですが、コツコツと練習に取り組む姿勢が評価されるようです。
・ギター/真面目さ(男性/営業・販売/38歳)
・音楽系/音楽は素晴らしいから(男性/その他/40歳)
・吹奏楽団/技術だけではなく、人間関係や組織のなかでうまくいかないことに対する努力も必要だから(男性/営業・販売/47歳)
語学系は、即戦力になる期待のほか、いろいろな文化に興味をもつことができるタイプという点も高ポイント。
・外国語が堪能なこと/世界を相手にできるから(男性/公務員/30歳)
・語学系/いろいろな文化に理解がある(男性/コンピュータ関連技術職/45歳)
・語学系/グローバル化に対応するため(男性/その他/48歳)
・語学系/業務で役立つから(女性/その他/32歳)
じっくり何かを研究するタイプの活動も、真面目さや一つものごとに取り組む姿勢が評価されます。
・研究系/1つの事にじっくりと取り組んで、結果を求めたその姿勢があるから(男性/その他/37歳)
・研究系/勉強熱心だと思う(男性/その他/46歳)
部活やサークル活動だけで採用が決まるわけではありませんし、スポーツ系だから有利、何もやっていなければ不利というわけでもありません。大事なのは、学生時代、どういう考えのもと、どういうふうに過ごしてきたかということを「語れる」こと。採用担当者は、学生が“どんな人物か”を見たいのです。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年8月16日~2017年8月23日
対象:企業の採用担当者 計100名