入社前、学生がその企業で働く「インターンシップ」の制度を設けている企業は珍しくありません。学生にとっても、実際にその企業の雰囲気を感じられるため、入社後に「こんな会社だったんだ」などというギャップを最小限にできるとして人気です。
インターンシップに参加したからといって必ずしも内定に近づくわけではありませんが、ある採用担当者は「その逆に、インターンシップだからといって、軽く考えている学生もいます」と明かします。
そこで今回JOBRASS編集部では、採用担当者100名に、インターンシップに参加する前に最低限やっておいた方が良いことや、どういう学生に呆れたのかを教えてもらい、“人と差がつく事前準備”を考えてみました。
調べればすぐにわかるようなことを知らないまま参加するのは、相手に失礼なうえ、やる気が疑われても仕方がありません。
・会社の業務内容くらい調べて来い(男性/営業・販売/43歳)
・あまり詳しくなくても良いが会社概要ぐらいは調べておいてほしい(男性/営業・販売/48歳)
・この業界がどんな活動をやっているかの基礎知識は持っていてほしい(男性/コンピュータ関連以外の技術職/41歳)
・企業の基礎知識は必須。同業種の他企業の情報も勉強しておくと質問もしやすい(女性/その他/36歳)
時間を守る、目上の人に対する言葉遣いなどのほか、まだ学生とはいえ社会人と一緒に“働く”場であるインターンシップでは、格好もビジネスマナーを守って。
・しっかりした挨拶・言葉遣い・やる気(男性/総務・人事・事務/47歳)
・ビジネスマナー(男性/営業・販売/32歳)
・髪型、髪色など仕事にふさわしい姿で行った方が良い(女性/総務・人事・事務/32歳)
・挨拶や言葉遣いなど、最低限のマナーは身につけておくほうが良いと思います(女性/その他/29歳)
・遅刻しない(男性/公務員/37歳)
一般的に“パソコンスキル”と言った場合、まずはエクセル・ワード。パワーポイントが扱えればなお良いでしょう。
・エクセル、ワードぐらいは使えてほしい(男性/総務・人事・事務/38歳)
・パソコンスキル(男性/営業・販売/39歳)
就活生は“本命外の予行演習”かもしれなくても、受け入れ側は「この企業で働く」という意思をもって参加してほしいと思っています。仮に“本命”企業でなくても、学生の身分でどこかの企業で働くという体験は、後にも先にもありません。そこでしか得られない経験はきっとあるはずですので、真摯に取り組みましょう。
・一生懸命やっている姿勢(男性/その他/45歳)
・聞く姿勢、働く姿勢を考えて来て欲しい(男性/会社経営・役員/36歳)
・なんのためにインターンシップに来ているのか、明確にしておくこと(男性/その他/46歳)
・体調管理をすることも働く上では必須要件(男性/その他/40歳)
その他、人より“上”の印象を与えるためには、「こういう情報やスキルが必要になる、という先読みをして対策をしてきていることが感じられると、“使える”印象になります。逆にいえば、調べりゃわかることまで聞いてくると、“使えない”印象になるということです」(女性/デザイン関係/36歳)というアドバイスが寄せられたほか、ある採用担当者(男性/45歳)は、
「FAXの使い方を知らない学生多い気がする。ある程度の規模の企業にはまだまだFAXも固定電話もある。アナログ(?)にも少しは強くなっておいたほうが良いと思う」
とも。
“とにかく参加さえすればいい”、という気持ちはNG。どうしてその企業のインターンシップに参加するのかという目的意識をしっかりともち、事前研究はもちろん、自分なりに“一歩先に求められそうなこと”を想像する力こそが、高評価につながります。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年8月16日~2017年8月23日
対象:企業の採用担当者 計100名