わかっているようで、案外わかっていない「勤務条件」。例えば、多くの会社員は土日が休みですが、「週休2日」=「土日が休み」ではありません。また、週休2日といっても「週休2日制」と「完全週休2日制」があり、これらはぜんぜん違うものなのです。
今回JOBRASSでは、社会人150名に、「週休2日制」と「完全週休2日制」の違いを知っているかどうかアンケート。また全員に、その違いを説明してもらいました。
【「週休2日制」と「完全週休2日制」の違いを知っていますか?】
・知っている 46.0%
・知らない 54.0%
「知っている」と回答した人は全体の半数を下回る46%! 知らないままで働いている社会人が半数以上にのぼることが浮き彫りになりました。
では「週休2日制」と「完全週休2日制」について、知っている人にその違いをきいてみました。また知らないという人にも「どう違うと思うか」を聞いてみると……。
「知っている」と回答した人は、さすがにしっかりと完全週休2日制と週休2日制の違いを認識していますが、前述のとおり、「完全週休2日制」といっても、休みが土曜・日曜とは限らないのにもかかわらず、「完全は土日休み」(女性/その他/28歳)、「週休は休みが定まっておらず、平日だったりする。完全は土日が休み」(女性/その他/45歳)など、誤解している人もいました。
「知らない」という人たちの解釈でもっとも多かったのが、当然ながら「どちらも同じでは」(男性/その他/44歳)「違いはない」(男性/その他/43歳)など、「同じなんじゃないの?」という声。なかには「一緒だと思います。役人の都合だけではないでしょうか」(男性/総務・人事・事務/45歳)という声もありました。
次に、「違う」という前提で説明してもらったところ、大半の人は「完全」がついた「完全週休2日制」は、一週間に二日間絶対に休めるけれど、「週休2日制」は“休めたり休めなかったり”するという予想。いつ休めるのかという点については「たまに」「休めないかもしれない」「忙しくないとき」「人による」など、なんともフワッとした回答が並びました。
その他、祝日があっても土日が休みであれば、祝日は(一週間に2日以上の休みになるため)休みではないのが「完全週休2日制」という解釈も。
・「週休2日制」は休日出勤があるかもしれないが、「完全週休2日制」は休日出勤があっても代休がもらえるのではないかと思う(女性/その他/46歳)
・1週間のうち、休みが2日しかないのが完全週休2日制。祝日などで、2日以上あるのが週休2日制?(男性/コンピュータ関連以外の技術職/45歳)
・1週間で曜日の決まった休日が「完全週休2日」、1週間で曜日の変動制がある休日が「週休2日」?(男性/その他/48歳)
・時々出勤の必要があるのが「完全」のつかない週休2日制でしょうか?(男性/その他/49歳)
・週休2日は忙しいときには休出がある(女性/その他/40歳)
・週休2日は全員ではない。完全週休2日は全員が休む(男性/その他/45歳)
・休みが連続する・しないの違い(男性/その他/40歳)
それでは、ここからは「週休2日制」と「完全週休2日制」の違いを解説します。
まず労働基準法では、従業員に『週に1日以上の休日を与えること』が原則として定められています。ただ何曜日を休みにするかは決められていません。
「完全週休2日制」は、言葉から予想されるとおり、毎週必ず2日間の休みがあること。 ただし、休みである2日間が「土日」とは限りません。条件をよくみて、「完全週休2日制(土日)」「完全週休2日制(水土)」など、休みになる曜日が書いていないかチェックしましょう。
また祝日の扱いについて、一般的な「土日祝」が休みの場合、休みは「完全週休2日制(土日)、祝日」という表記。「完全週休2日制(土日祝)」という場合は、祝日がある週は、祝日のほか土日いずれかが休みということです。
「完全週休2日制(シフト制)」と書かれている場合は、シフトに応じて、週に2回必ず休みがあります、という意味になります。
一方の「週休2日制」は、1か月の間に週2日の休みがある週が1度以上あること。必ず 1週間に2日間の休みがあるというわけではなく、休みが1日という週もあるということになります。
サービス業や不規則な勤務が予想される業界への就職を考える人は、とりわけよく理解しておいたほうが良さそうです。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年6月9日~2017年6月15日
対象:転職経験がある社会人の男女 計150名