就職活動が“お見合い”とは、よく言われること。でも、「ここだ!」と思って入社しても、「あれ?」と思う人も少なくありません。一体どうして「あれ?」が生じてしまうのでしょうか。そして、その回避策は?
社会人になって3年未満というのは、実は、多くの人が転職を考える時期。「3年目あるある」、5月病ならぬ「3年目病」という言葉もあるくらいです。理由として考えられるのは、
・こんなに残業が多いのか……など、最初にきいていた就労条件とのギャップがあり過ぎる
・ずっと同じ会社で働いていく自信がなくなる
・周囲にやめた人がいる
・学生時代の友人との生活の「差」が出始め、自分はこれでいいのかと焦る
・3年以内ならまだやり直しが利く気がする
・モヤモヤした気持ちを打破するには「転職」しかないと思いつめる
・「やりたいこと」が見つかった(気がする)
など。
では、実際にどれくらいの人が、就職間もないタイミングにも関わらず転職を考えているのでしょうか? JOBRASS編集部では、入社1~2年目の社会人128名に聞いてみました。
「既に転職するつもりでいますか?」
・はい 38.3%
・いいえ 61.7%
なんと4割弱の人が、既に転職するつもりがあるとのこと。ちなみに男女別にみてみると、
・男性41.8%
・女性35.6%
と、男性のほうが多い割合となっています。ちなみに辞めたくなってしまう人の理由を調べてみると、
・楽しくない、理不尽に思えることで怒られる
・入社1年目なのに重責を任される
・残業時間がハンパない
・精神を病みかけた、ウツになった
等々……。
3年未満で辞めることについて、社会人10年目、転職7回(!?)の先輩は、こう話します。
「本当に辛くて、逃げるしかないほど追い込まれたら、辞めて良いと思います。でも、一度やめると、“転職グセ”がついてしまうんです……。転職すると、今の状況が良くなるような気がしてしまうんですが、実際はそんなことはない。正直、職場が変わると人間関係もキャリアもリセットされて、年齢が上になるだけ。
1回でも3年未満で職を変えると、『どうせここも長くないんでしょ』とわがままで面倒くさいヤツに思われてしまいます。外の人から、“自分はどう見えているのか”を考えたほうがいいです。」
気分転換のように職場を変えたが、結局キャリアと呼べるものは何もなく、給料も10年前とそれほど変わらないとか……。
また、ある採用担当者は、
「入社1、2年目の“転職したい”は、人間関係が築けていないから、であることが多いです。仕事ができてくれば、おのずと人間関係もできてくるもの。やりたいことが他に見つかった、などならいいのです。しかしそもそも入社時に、どうしてそこに入ったのか。イヤになってやめると、次も同じ理由にぶつかります。」
と指摘しています。
3年未満で辞めたくならない就職をするためには、やはり最初の就職活動がいちばん大切。企業・業界研究、情報収集はもちろんですが、例えば「3年後にどういう生活をしていたいか」など、近い将来のことを考えながら就職活動をしてみるのも、一つの方法です。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2015年9月25日(金)~2015年9月28日(月)
対象:入社1~2年目の社会人 計128名