社会人の時間意識は学生とは全く違います。
時間に対してのコスト意識や優先順位意識は社会人にとって必ず必要になるものです。実際に働いてみないとわからない部分は大きいですが、学生のうちからそういった感覚を少しでも身につけておくとよいでしょう。
ビジネスの世界は一つの担当業務が影響する範囲がかなり大きく、一つの行いが、会社の垣根を越えて、取引先企業等や消費者にまで影響してくる可能性があります。
また、働く事の対価として給料や保障などをいただくため、自分の労働時間に対して発生する費用に見合う働きができているかという点で、時間に対するコスト意識が必ず芽生えます。当然、仕事内容に対しての評価も行われます。
企業にとっては、社員の労働時間が長く、残業が多いことは大きなリスクとなります。労働時間分、残業代が発生することや、長すぎる労働時間によって社員の健康に対するリスクも上がります。そのためにも、できるだけ少ない労働時間でどれだけ大きな成果を出すか、という業務効率の改善が企業の成長には欠かせないのです。
多くの学生さんがアルバイトの経験があるかもしれません。
バイトでも時給や日給という形で労働の対価が発生しますが、バイトでの働きや行いに対して成績がつけられたりという点でも社会人と学生アルバイトは全く違うといっていいでしょう。
社会人の時間管理の基本ともいえる考え方が「優先順位」です。
社会人で業務量が多い人ほど必ず仕事の優先順位を意識して働いています。
一度にやるには仕事量が多すぎる場合、抱えている仕事をリストアップし、状況に合わせてすぐ対応しなければいけないこと、時間の猶予があるものなど順位をつけていくことで、今真っ先に取り組まなくてはいけない仕事とそうでないもののメリハリがわかるようになります。
この優先順位という考え方は、仕事以外の日常生活においても使える考え方です。就職活動でもぜひ、やらなければいけない物事に対して優先順位をつけて、取り組んでみてください。
また、社会人は常に所属する企業の将来計画を見据えながら仕事をしています。
1年後、3年後、5年後…と時代や環境に合わせ組織がどう変わっていくのかを意識しながら働くことが求められます。そして、長く仕事を続けていく中で、自分がどう成長し、どう仕事の立ち位置を変えていくかといったキャリアプランも描いていく必要があります。
現在目の前にある仕事への意識と未来への意識、この2つの時間軸を同時に持って働くのが社会人といえるでしょう。
学生のうちから、この社会人独自の時間意識を持つのは難しいことですが、インターンシップへの参加や社会人の先輩に仕事に対しての質問するなどしてみましょう。
また、就職活動の面接では面接をしてくれる人の貴重な時間をいただいている、という意識を持つと、短い時間で最大限のアピールができるように努力しようと思えるはずです。