以前、「OB・OG訪問のアポイント編」でご紹介した内容の第2弾です。今回は、OB・OG訪問に行った後のお礼メールについて解説していきます。自分のために時間を使ってくれた相手や、話してくれた相手にお礼を言うのは当たりまえですが、実際にどのようなお礼の文面を送れば良いのか、迷われるケースがあると思いますので、そういった場合にどのような文面を送れば良いのか、ご紹介していきます。
まず、お礼メールって本当に必要なの? という素朴な疑問にお答えしていこうと思います。
基本的にお礼メールはあった方が良いことは間違いありません。ただ、OB・OG訪問に応じてくれた相手も忙しいですし、相手は学生だという認識があるため、必ずしもお礼メールがなかったとしてもそこまで気にしている方は多くはないのが現状です。
ただ、来ないだろうと思っているからこそ、学生の立場の人間がお礼メールを送ることで、良い印象を残すことができますので、「送った方が良いのか? 」という質問に対しては、「送った方が良い」という回答になります。
これがもし社会人として仕事をする一介のビジネスマンであれば、お礼メールの一つも送れない方に対して不信感を抱くことになります。残念ながらお礼メールを送れない社会人は結構いますし、何度もそういう方を見てきましたが、個人的に考えるにはそういった方は総じて仕事ができない傾向にあります。なにかしらのチャンスを棒に振っている可能性が高く、出世しない方になっている可能性が多々あります。
もしあなたがOB・OG訪問先の企業に絶対に入りたいという希望があれば、お礼メールは必ず返すことをおすすめします。内定に関して少しでもマイナス要素を省いておくことは就職活動の基本中の基本ですから、入社意思が高いのであれば、絶対に返すようにしましょう。
では実際にお礼メールを書く際にはどのようなことに気をつけて行けば良いのか、詳しく注意点などを解説していきます。
基本的にお礼メールの書き方に決まったフォーマットはありません。OB・OG訪問に応じてくれたことに対して、誠心誠意感謝の気持ちを伝えることができれば、特に書き方に気をつけることはありません。
ただし、失礼になるような文面は避けなければいけません。
・誤字脱字が多い
・日本語の使い方がおかしい
・相手の名前を間違えている
・漢字の変換ミスがある
・署名がない など
基本的にはこの5つに気をつけていれば、そこまで相手に不快感を与えるようなことはないでしょう。
これができるとなお良いというものですが、お礼メールはその日のうちに送ることを意識してみることをおすすめします。ビジネスマン、特に営業の方がよくやることなのですが、営業先にアポイントをとって帰ってきたらまずお礼メールを送ることをしています。
「鉄は熱いうちに撃て」とはよく言ったもので、話を聞いて少しでも興味があれば即行動しておくと、記憶に残るようになり、行動しやすくなるという傾向があります。
一度財布の紐を緩めた相手は、その後にもっと高額な買い物をしたくなると言う原則に似ています。これを「フット・イン・ザ・ドア(ドア・イン・ザ・フェイス)」と言いますので、覚えておくと良いかもしれません。
件名はお礼メールに限らず、どんな分野でも最も重要な部分です。メールは送っておしまいではなく、相手に開いてもらって、読んで初めて意味があるコミュニケーションツールです。今の学生はメールを使うことはほとんどないとは思いますが、LINEの文章も一緒です。
件名はありませんが、最初の一行は通知があれば表示されますので、未読スルーを避けるにはこの一行にどれだけのパワーを注げるかが勝負です。ちょうど件名の文量と同程度ですから、何について書いたメールなのか、自然に開かせる文体を意識しましょう。
例:【●●様】OB訪問にご対応頂いたお礼 |
例:【●●様】OB訪問のお礼|●●大学●● |
お礼ですから、感謝していることを全面に出していきましょう。冒頭であいさつしたらまず感謝の意を伝え、聞いた内容に関して感謝して、最後にもう一度感謝をしていくことを伝えます。くどいぐらいがちょうど良いと思って問題ありません。
OB・OG訪問をした際に、複数人に対応して頂いた場合はお礼メールはそれぞれに対して送信するのがマナーです。一緒にまとめて送られた方はあまり良い印象を持ちにくくなりますから、個別返信で送ることを意識しましょう。
次に、OB・OG訪問のアポイントメールを送る際に、やっておくと良いテクニックをご紹介していきます。
メールのやり取りを長く続けるとストレスになりますので、できれば1往復半のやり取りで終わるのが良いです。こちらが送って、返信をもらう、最後に承諾に対するお礼のメールですね。
提示した日程では決まらなかった場合はやり取りが多くなってしまいますので、そういったことを避けるためには、指定日時の選択肢を増やして見ても良いかと思います。
クッション言葉とは、相手に何かをお願いする、お断りをする、異論を唱える場合などに、言葉の前に添えて使う言葉のことです。上手く活用すれば直接的な表現を避けられますし、丁寧で優しい印象を相手に与えることもできます。
書いてください → お手数ですが、ご記入ください。
お願いします → 大変恐縮ですが、ご対応いただけますと幸いです。
など、用件の前にクッション添えるだけで、相手に対してのへりくだる気持ちを伝えることができ、印象はグッと良くなるはずです。
もしOB・OG訪問のメールを送る際に個人のアドレスではなく、共用のアドレスに送っている場合でも、個人を指定してお願いすることは悪いことではありませんが、できれば避けた方が良いのは確かです。
ただ、そういった経緯でOB・OG訪問をした場合、訪問した際は必ず先方の個人アドレスを聞いておくことは大事です。
アポイント時のメールでも一緒で、メッセージを送れるツールであればFacebookでも構いません。
NG項目としてあげられるのは下記のような内容です。
・件名を見ても内容がわからない
・氏名や連絡先の記載がない
・日時の候補がない
・なぜ送って来たのかの理由が不明瞭
・署名がない
・お礼のメールがない
・言葉遣いがおかしい
・誤字脱字が多い など
件名:OB訪問のお礼|●●大学 ●●
●●株式会社 ●● 様
お世話になっております。 ●●大学の●●です。
本日はお忙しい中貴重なお時間をいただき、 誠にありがとうございます。HPだけでは知りえなかった お話を伺うことができ、非常に勉強になりました。
●●様とお話しすることで貴社での仕事に対する理解が深まり、 貴社の一員となって 仕事をしたいという気持ちがますます強くなりました。
今後、□□様からいただいたお話をふまえて、 さらに企業研究を進めてまいりたいと考えております。
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株式会社●●
●●部 ●●様
お世話になっております。 ○○大学○○学部○○学科の●●です。
本日はお忙しい中貴重なお時間をいただきまして、 誠にありがとうございます。
●●様とお話しをさせて頂いたことで、 合同説明会や会社説明会だけでは把握できなかった 仕事内容に対する理解が深まり、仕事をしたいという 気持ちが強くなりました。
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●●様のお話の中で業界の動向などは大変勉強になりました。 また、新たにご質問させて頂きたいことがありましたら、 お忙しいことは重々承知ではありますが、 ご対応いただけますと幸いでございます。
要件のみで大変恐縮ではありますが、 丁寧にご対応くださいましたこと、重ねて御礼申し上げます。
***************署名********************* ○○大学○○学部○○学科 ●●●● 〒●●●-●●●● ●●県○○市○○1丁目●番●号 携帯:090-1111-1111 mailto:******@****.ac.jp ***************署名*********************
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いかがでしたでしょうか。OB・OG訪問をした後にお礼メールについて解説してきましたが、失礼のないようにして頂ければ心配しなくても大丈夫です。もしなにか失礼なことがあったとしても、それを機に修正すれば良いだけで、その企業に絶対落ちるといったことはありませんので、今回の内容を参考に、より良いOB・OG訪問をして頂ければと思います。