就活でやることは、大体決まっています。自己分析、業界研究、エントリーシートの作成……。そのなかで、“やってもやらなくてもいいけど、やったほうがいい”と言われるのが、OB・OG訪問とインターンシップ。みんなどうしているのでしょうか?
JOBRASS編集部では今回、「OB・OG訪問」にスポットを当て、20代の社会人100名に、就活時、OB・OG訪問をしたかどうかをアンケート。そして採用担当者が、就活生が見落としがちなOB・OG訪問をするメリット、OB・OGを探す方法を解説します。
【就活時、OB・OG訪問はしましたか?】
・した 9.0%
・しなかった 91.0%
なんと9割の人が、「OB・OG訪問はしなかった」と回答しています。確かに、就活において、OB・OG訪問は必須ではありません。でも、“失敗しない企業・業界選び”について、多くの採用担当者がアドバイスするのが「OB・OG訪問をすること」。そして、OB・OG訪問をして内定を獲得した人のほうが、就職後、満足度が高い傾向もあるようです。
まずひとつは、実際に働いている人から話を聞くことで、より興味を持つことができ、反対に「ここは自分には向かなさそうだな」と“イメージとのギャップ”もわかります。そして2つめに挙げられるメリットは、そのOB・OGから、企業の人事部に“あの学生が意欲をもって、興味をもっているらしい”という情報が伝えられる可能性があること。キャリアセンターからの紹介などで訪問する場合、そのOBやOGが、採用に直結するリクルーターを兼ねていることもあります。
では、OB・OG訪問をした人は、どのように探したのでしょうか。そして、訪問をしたことで良かった点は?
1)サークルの先輩
声をかけやすい人という点で、サークルの先輩はもっとも身近なOB・OG。たとえ自分が興味をもてそうな業界でなくても、就活のすすめ方や抱えている悩みなど、なんでもぶつけてみましょう。
もしかしたら、その先輩が自分の目指す業界を受けていた可能性もありますし、先輩の知り合いを紹介してもらえるかもしれません。一人の人に会うことで、いくつもの縁が広がる可能性があります。
2)大学の卒業生(同窓会)名簿
大学の卒業生名簿を手に入れることができれば、連絡してみることができます。直接の知り合いではなくても、「同窓生」からの連絡は、先輩も嬉しいもの。臆することなく、ぶつかっていきましょう。
3)大学のキャリアセンター
キャリアセンターでは、業界・企業別にコンタクトのとれる卒業生の連絡先を紹介していることがあります。
4)知り合いのツテを頼る
大学つながりで期待ができない場合、アルバイト先や知り合いなどから、ツテを頼る方法があります。
5)合同セミナーに参加する
大学のOB・OGではなく、いろいろな会社の先輩たちが集う“セミナー”形式のOB・OG会が開催されることがあります。社会人に話を聞くコネクションがない人は活用すると良いでしょう。
1)業務について、具体的なイメージがわいた
例えば、華やかそうなマスコミ業界を志望するとします。でも、実際に話を聞いてみると、地道な作業も多かったり、必ずしもその企業を代表するような“花形部署”にいけたりするわけではありません。どんな企業でも経理部門や人事部門といった管理部門で働く可能性があります。また体力的にキツそうで、興味はあるけれど自信がない、と思う人もいるでしょう。
OB・OG訪問では、その企業でどんな仕事をするのか、そんな働き方をするのかを具体的に聞くことができるため、入社後の“こんなはずではなかった……”というマイナスギャップを少なくすることに役立ちます。
・雰囲気がわかった(女性/その他/27歳)
・本音が聞けたと思う(男性/営業・販売/23歳)
・実務に対するイメージが湧いた(男性/コンピュータ関連以外の技術職/29歳)
・実際働いている人の声が聞けることは大きい。出来れば新卒者ではなく、2年目以降の人と会った方が良い(女性/総務・人事・事務/23歳)
2)就活についてアドバイスをもらえた
案外(?)就活生が見落としがちなのが、こちら。前述したように、OB・OGは、人事部とつながっている可能性があるほか、そこに「内定した」人たちなのです。是非、内定に漕ぎ着けるまで、どのようなことをしたのか、何をアピールしたのかなどという話を聞き出しましょう。就活をするうえで大きな参考になるでしょう。
・アドバイスをもらえた(女性/その他/29歳)
・その企業に対するアプローチ術を聞くことができた(女性/その他/27歳)
ある採用担当者は、
「OB・OG訪問をしなくても就職はできます。でも、いろんな業界の社会人と会えるのは、案外就活の時だけ。たくさんの社会人に会って話を聞くことは、自分を成長させますし、“ざっくばらんにいろんな話を聞くことができるチャンス”と捉えて、是非たくさんのOB、OGに会って欲しいですね。やらない学生が増えているといいますが、だからこそやったほうが差がつきます、また、“行動力がある、意欲がある”という点でも加点になります。そして、話を聞くなかで、自分なりに“働く”というイメージをつかんでいけば良いのではないでしょうか」
と話してくれました。解禁になってからでは、OB・OG訪問をしている時間はなかなかとれません。是非今から準備を!