働くなら「好きなこと」を仕事にしたい――
多くの就活生が、実際に仕事選びをはじめるときに考えることです。
読書が好き、旅行が好き、音楽が好き、カフェが好き……
いろいろな「好き」があると思いますが、「好き」を仕事にするにはどうしたらよいでしょうか。
今回は、みなさんの「好き」から「やりたい仕事」をみつけるお手伝いいたします。
みなさんの中には「好きなことを仕事にしたい」という想いを、誰かに相談して「それはやめておいた方がいい」などと、諦めるように諭された人もいるかもしれませんね。
実際、社会人の中には「好きなこと」を仕事にして、その理想と現実のギャップに落胆し、リタイアしてしまった人がいます。
好きなことを仕事にして、後悔している人が多くいるため「好きなことは仕事にするな」と言われるのです。
好きなことを仕事にしたのに、なぜこのような状況になるのか?
それは「好きなこと」と「やりたいこと」は必ずしも「イコール」ではないからです。
仕事を選ぶ段階で、自分が「好きなこと」とどのように関わって仕事をしていきたいか、ということを考えなければ、将来ギャップが生まれてしまうでしょう。
その「好きなこと」は、なぜ好きなのか、どうすることが好きなのか。
そして、どうすれば自分の知識や能力を発揮できるのか……
まず、あなたの軸をきちんと定めることが大切。
では、どのように“軸”を定めるのか。
これは「好きなこと」を名詞ではなく動詞にしてみると考えやすくなります。
例えば「音楽が好き」な場合、音楽を“する(奏でる)”のが好きなのか、音楽を“聴く(鑑賞する)”のが好きなのか。
他には「サッカーが好き」な場合、サッカーを“する(プレイする)”のが好きなのか、サッカーを“観る(観戦する)”のが好きなのか、など、動詞にしてみるとわかりやすくなるでしょう。
次は、実際に「好きなこと」から「やりたいこと」を見つける方法を見ていきましょう。
ここでは例を挙げながら“好き”を仕事にする方法をお伝えします。
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【例1:旅行が好き】
この場合――
旅行をプランをたてるのが好きなのか
旅行先でゆっくり、のんびり過ごすのが好きなのか
または海外や異文化に触れるのが好きなのか……
“旅行”のどんなところが好きなのかを考え、実際に仕事として携わるとき、どのようなカタチで旅行に携わりたいのかを深堀していきましょう。
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[旅行の楽しさを広めたい]
これまでの旅行を思い出してみてください。
それが例えば一人旅だったとしても、必ず人と触れ合っていたはずです。
楽しい旅行をプランしてくれた人、快適な旅を提供してくれた人、旅行に持っていくガイドブックや、行きたい気分にさせる旅行関連の本や紹介記事を書いた人など、あなたが旅行を楽しめたのは、その人たちがいてくれたからです。
■ 仕事例
→旅行会社(代理店)カウンター係、ツアーコンダクター
→トラベルライター
→客室乗務員(キャビンアテンダント)、グランドスタッフなど空港勤務
→鉄道車掌、駅乗務員など鉄道会社勤務
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[旅先の癒しを提供したい]
サービス精神に溢れた人こそ最適です。
旅行者を楽しませたり、くつろいでいただいたり、快適な時間を過ごしてもらうために、お客さまにおもてなしする仕事はどうでしょう。
旅行が好きで、さらに人を喜ばせることが好きな人であれば、あなたに合った仕事が見つかるはずです。
■ 仕事例
→ホテル勤務
→観光施設、アミューズメントパークの仕事
→ウェディングプランナー、葬祭ディレクター、結婚式場スタッフ
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[語学や異文化間コミュニケーションに触れたい]
旅行の醍醐味の一つ、自分の知らなかった世界や文化に触れること。
今までに学んできた語学力や知識を活かしたい人におすすめです。
海外の人と積極的に交流をもつ仕事や、異国の文化を広め、国と国とを結ぶ架け橋の役割を担う仕事を見てみましょう。
■ 仕事例
→国際協力専門家、青年海外協力隊員、海外特派員
→通関士
→日本語教師、英会話教師
→通訳ガイド、通訳者、翻訳者
→商社勤務
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【例2:人と関わるのが好き】
世の中のほとんどの仕事には、なんらかの形で人と接する機会があります。
この場合は、人と関わるのが好きな理由を熟慮しましょう。
あなたが“人と関わるのが好き”な理由は、「たくさんの人に出会いたい」から?
それとも「人を助けたい、誰かの役に立ちたい」から?
自分の“好き”のタイプによって、仕事を選びましょう。
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[たくさんの人に出会いたい]
販売、接客、営業の仕事は、多くの人に出会い、関わり、サービスを提供します。
これらは、顧客がどのような商品やサービスを求めているのか、何をしたいのか、何をすれば喜んでくれるのか、というように常にお客さまのことを第一に考える心配りとコミュニケーション力が必須です。
■ 仕事例
→デパート店員
→自動車販売員
→住宅・不動産営業員
→通信販売受付オペレーター
→商社営業部員
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[人を助けたい、誰かの役に立ちたい]
表舞台に立つ人ばかりが、人と関わりを持って仕事をしているわけではありません。裏で支える人がいてこそ、企業は成り立つのです。
対お客さまでなくても、同じ職場で働く上司・先輩・同僚をサポートする仕事も人と関わる仕事です。
■ 仕事例
→営業事務、営業サポート
→企業の経理・庶務・人事など
→広報
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ここで紹介した仕事は、ほんの一部です。
このように、「好きなこと」から「やりたいこと」を見つけるには、「好き」からさらに踏み込んで考えなければなりません。
では、深堀していくためにはどうしたらいいのか見ていきましょう。
これまでお伝えしたとおり、好きを仕事にするには、発想を転換させることが大切。
連想ゲームのように「好きなこと」から矢印を広げていくとわかりやすくなります。
(例)サッカーが好き
さらに、このように頭の中で連想したことを目に見えるように、マインドマップ化していくとクリアになるでしょう。
こちら↓↓の簡易版マインドマップをダウンロード&印刷して、フォーマットに書き出してみましょう。
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いかがでしたか?
あなたの“軸”は見つかりましたか?
自分の好きなものをジャンルや業界として捉えるのではなく、「好き」と感じる理由を掘下げ、軸となるものを見つけましょう。
過去の経験や日常生活を思い返して、「自分が喜びを感じるのはどんなときか、どんなことなら面白いと感じるか」をよく考えてみてください。
すると、軸となるものが明らかになり「やりたい」と思える仕事が、今までより幅広く見えてくるはずです。
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