就職活動で「筆記試験」と書かれているとドキドキしますよね。ちゃんと対策をすれば、恐れることはありません。どんな試験があるのか、どのように対策をすればよいのか、考えてみましょう。
まず最初に筆記試験、という大手企業が多いです。応募者が多い企業は、最初に筆記試験を使ってくる傾向があるようです。とはいえ、企業によっては最終面接の前に筆記試験があったりもしますから、それぞれに位置づけが異なっています。どの段階で行われるにしろ、試験問題の形式はある程度決まっていますので、それぞれの対策をきちんとしておきましょう。
・試験の受験方法
1. Webテスト:自宅や大学のパソコン等、パソコンがある所であればどこからでも受験できます。同じ企業を受ける友達と一緒に受験して教え合ったり、その場で調べたりも可能です。ただ、Webテスト実施企業の一部は、最終面接前に再度筆記試験をおこなうこともあったりするので、気を付けてください。
2. テストセンターで受験:全国にある所定の施設で実施される試験です。回答はパソコンで行います。受験するために日時と場所を予約しなくてはならないことがほとんどなので、テストセンターでという指示がきたら、早めに予約をして、受験するようにしてください。ぎりぎりになると、空きがなくて受験できなかったということもありえますので気を付けてください。
3. 応募先企業でペーパー試験:企業の指定期日に、企業で行われる試験を受けます。学校の試験と似ていますね。
・試験の形式
1. SPI方式:一般的によく使用される試験です。「基礎能力適性検査」と「性格適性検査」からなります。
「基礎能力適性検査」は、言語問題と非言語問題に分かれています。言語問題は、二語の関係、語句用法、長文読解等、基礎的な語彙力や読解といった国語の問題です。最近、国語だけでなく、英語が出題される企業もでてきています。非言語問題は、比率や確率、基礎的な計算といった算数の基礎能力を測る問題と、推論などのロジック的な問題です。
2. 玉手箱:金融・商社などでよくつかわれている形式です。Webテストで、言語、係数、英語、性格検査の問題からなっています。
3. CAB、GAB方式:IT企業などでよくつかわれている形式です。係数や暗号・命令問題などがあります。理系の方は、受ける可能性が高いかもしれません。
筆記試験は、国語や算数の基礎能力、適性検査といったものが多いので、問題自体はそれほど難しいものではありません。ただ、問題数が多いのに時間が短いために、試験の形式に慣れていないと、途中で時間がきてしまって、最後まで解くことができないのです。算数の問題など、知っているのに公式が思い出せず、気づいたら時間がたってしまっていたなどということも起こりえます。また、暗号、推論系の問題などは、慣れてしまえばそれほど難易度が高い物ではないのに、最初は問題の意味を掴むのにも時間がかかってしまうこともあります。時間さえあれば解くことができる問題を、解けないままにしてしまうのは、もったいないことです。就活の筆記試験対策のポイントは、試験の形式に慣れてスピードアップすることだといっても過言ではありません。
筆記試験対策を行う際に、まずおこなってほしいことは、志望先企業がどういった試験を行っているかを調べることです。過去の状況をまとめた本が出版されています。どの業界、どの企業でどの採用テストが使われているかをまとめたものです。毎年、改定されていますので、最新版のものを確認してください。かなり厚い本ですが、必要なのは数ページです。大学の就活センターや図書館にもあると思いますので、確認してみてください。無駄を省くためにも、志望先企業がどの形式の試験を使っているかを調べることが筆記試験対策の第一歩だと考えてください。
筆記試験の対策本も多数出ています。試験の形式別に出ていますので、志望する企業のほとんどが同じタイプの筆記試験を実施しているようなら、1冊は購入するのもおすすめです。ネットでも過去問や対策問題集の一部を手に入れることができますから、まず、一度解いてみて、不安な部分を補強するべく問題集を購入することもできます。問題集を購入する際には、最新の状況に沿ったものを選びましょう。Webテストや時事問題は、古い情報に基づいたものでは対応できません。出版社によっては、内容を毎年更新していないこともあり得るので、本の最後のページにある奥付に書かれている発行日を確認しましょう。
・一般常識と時事問題
これらは、筆記試験だけでなく、グループディスカッションや面接等でもかかわってくることですから、特別に筆記試験対策という形では必要ないかもしれません。ただ、ニュースに目を通す、といったことは毎日行っておく必要があります。企業によっては、独自の筆記試験を行っており、その場合は、一般常識・教養に加えて、業界特有の問題やかなり深い時事問題を出題したり、小論文のテーマに持ってきたりすることがあります。特に、新聞社や出版社といったマスコミ系は、企業独自のテスト内容のことが多いようです。普段から、新聞やネットでニュースを読み、世界情勢、政治、経済、社会情勢、志望業界の動向をチェックするようにしておきましょう。
・言語問題
試験の問題のレベル的には、ほとんどが、中学から高校一年生レベルですが、問題の形式で独特の言い回しが使われていたりするので、出題形式に慣れておく必要があります。言語問題については、普段から漢字、熟語、ことわざ、語句の意味といったことを気にしながら勉強しておきましょう。文章問題も必ず出るので、文章を読む、要旨をまとめるといった練習をしておくのはおすすめです。
・計数、非言語問題
これらは、スピードが要になってくるので、算数が苦手な方は、問題集を何度も解いて、解き方のコツを身に着けるようにしましょう。何度も解くと、解けるようになります、簡単な問題だけでも落とさないようにしておくと、安心して試験に臨めるようになります。最もよくつかわれているSPI形式に関しては、頻出する出題形式の問題を集めたドリルも出ています。ドリルを繰り返し解いておくと、問題文を見ただけでパターンがわかるようになり、スピードがつきます。
・推論、ロジック
暗号・命令・推論といった問題は、慣れれば解けるようになりますが、初めて見て解くのは時間がかかってしまいます。これらの試験は過去問や問題集を必ず解いて、解き方を身に着けておくようにしましょう。
・性格適性検査
これは、すべての問題に回答しておかないと、判断がつかず先に進めなかったりするので、全問回答するようにしてください。対策としては、情報サイトなどにある、適性、適職診断を受けてみましょう。検査は「行動」「意欲」「情緒」「社会性」といった側面からどういった性向があるか、「職務」や「組織」への適応性がどのくらいあるか、というのを測るものです。前もって、情報サイトなどで、自分の性向や適応性がどのように反映されるのかを確認するなら、直せるところは直したり、行動や考え方に極端なものがあるなら見直したりしておくとよいかもしれません。自分に厳しくしすぎて、マイナス評価につながってしまうようだと、就職活動自体が大変になってしまいます。素のままの自分を出すだけでなく、自分が目指している理想像のようなものがあるなら、その方向に向かっていく自分像で回答することもできるかもしれません。
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