インターンを用意している企業が増えてきています。でも、内定をもらうのに、決してインターンが「マスト」というわけではありません。だったら受けなくてもいい? それとも、受けないとやっぱりダメ?
実際のところ、企業はインターンを受けた学生をどのくらい採用につなげているのでしょうか。JOBRASS編集部では、採用担当者にインターンをした学生のほうがしない学生より有利かどうか、有利なのであれば、具体的にどのような点を評価するのかを聞いてみました。
【インターンをした学生のほうが、していない学生よりも採用に有利だと思いますか?】
・思う 43.1%
・思わない 56.9%
「有利だと思う」とした人は全体の4割強。「あまり関係ない」と考える人が過半数の約57%という結果でした。
インターンをしないと必ずしも不利というわけではありませんが、したほうが有利という担当者が4割以上を占めるのは、なかなか高い割合といえそう。では、どういう点を評価するのでしょうか?
最も多かったのがこれ。採用担当者の目からすれば、学生がいちど社内で働いてもらったうえで面接を受けているということは、少なくとも、実際の職場に納得していると判断します。インターン経験から面接を受けにきた学生のほうが、入社後に「こんなはずでは……」というミスマッチを防げる可能性が高いというわけです。
・当社の理解度、適性、積極性(女性/金融関係/27歳)
・合っているかどうか(男性/金融関係/39歳)
・事前に企業で働く事により、お互い長い時間接する事が出来、ミスマッチが減る(男性/会社経営・役員/42歳)
・インターンをすることで間接的ではなく直接的に企業を見てもらうことができるから(男性/企画・マーケティング/37歳)
・会社との相性(男性/営業・販売/39歳)
簡単にいうと、「やる気がある」と見てもらえるということ。採用担当者の立場にたってみれば、“ウチに興味があるなら、インターンにも興味をもって当たり前”と思うことは理解できるでしょう。
・少しは職業観が養われた気がするので(男性/営業・販売/35歳)
・実際の仕事を経験しているので、仕事に対する意識が高くなるから(男性/総務・人事・事務/38歳)
・積極性が見られる(女性/総務・人事・事務/27歳)
・学生時に少なからず努力をしてきたから(女性/営業・販売/37歳)
インターンをしていることで、学生にとって社会人になるときの“導入”がスムーズ。企業にとっても、“この学生は、いちど社会人を経験している”と思ってもらえます。
・経験を多く積むから(男性/営業・販売/35歳)
・知識だけではなく経験が大切だから(女性/会社経営・役員/34歳)
・現場を経験していること(男性/公務員/40歳)
・社会人の疑似体験をしたから(男性/金融関係/37歳)
・協調性と主体性。社会経験が積める(男性/総務・人事・事務/39歳)
インターンである程度仕事をしてもらっているので、現場感覚をわかっているだろう、ということが高評価につながるもの。採用担当者だって人間。同じ能力程度なら、知らない人よりも知っている人のほうが……という気持ちをもつ人は少なくないでしょう。
・仕事をある程度理解しているので、話が伝わりやすいから(男性/コンピュータ関連以外の技術職/37歳)
・まるで知らない人より、雇うのに楽だ(男性/総務・人事・事務/37歳)
・現場が良くわかっている。教育時間が短くて済む(男性/会社経営・役員/40歳)
なお、インターン中にみていることとして、
「仕事がわからないなりに、上司や先輩に聞きながら頑張る姿を見ています。聞き方の上手な方は仕事に対する姿勢や考え方も真っ直ぐで、将来戦力になると判断されます」(女性/金融関係/39歳)
と、具体的なポイントをあげてくれる採用担当者もいました。インターンを受けるだけではなく、その“姿勢”、そこから学んだことが重要なのですね。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年5月13日~2016年5月30日
対象:企業の採用担当者 計78名