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◎こちらの記事は2016年9月に掲載されたものです。
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時事問題対策におすすめ!社会・経済・注目ワードから2018年を学ぼう!
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はやいもので今年2016年も後半戦。
以前このJOBRASSマガジンで時事問題の記事(https://agent.jobrass.com/magazine/guide/3681/)を書いた昨年末から今年9月にかけてさまざまなニュースが起きました。それらニュースを確認しながら、今後のビジネスの流れをつかんでみましょう。
◆2015年12月~~2017年3月 主なニュース(2017年3月29日更新)
2015年12月 今年の漢字に「安」が選出
2015年12月 流行語大賞「トリプルスリー」「爆買い」に
★「トリプルスリー」…野球で年間の成績が打率3割以上、ホームラン30本以上、30盗塁以上を全て達成すること
★「爆買い」…来日した中国人観光客が大量に商品を購買すること。2014年頃までに定着。
L関連語:インバウンド・・・外国人旅行者を自国へ誘致すること。一般的には“訪日外国人旅行”のことを指す。
2016年
2016年1月3日 箱根駅伝 青山学院大学 2年連続優勝
L2月28日には、リオ五輪の代表選考会を兼ねた東京マラソンが開催され、下田裕太選手(2年生)が10代の日本最高記録を更新して日本人2位に入賞。続く3位には一色恭志選手(3年生)がランクイン。
2016年1月27日 トヨタ自動車、ダイハツ工業を完全子会社化
トヨタ自動車は、現在株式の約51%を出資している子会社のダイハツ工業を、株式交換方式で全株を取得して完全子会社化を目指して検討していることを明らかに。
2016年2月16日 日本銀行がマイナス金利を導入開始。1月29日金融政策決定会合で決定。
★「マイナス金利」とは・・・金利がマイナスになること。その影響・効果などは以下HP参照。
参考:5分で読めるマイナス金利(日本銀行)
https://www.boj.or.jp/announcements/education/exp/exp01.htm/
2016年3月11日
東日本大震災から5年。東京都では「東京防災(https://www.bousai.metro.tokyo.jp/1002147/)」を配るなど各団体・企業が取り組みをすすめる
2016年3月27日 民主党と維新の党が合流した「民進党」が結党。民進党は、156人が所属する野党第一党に。新代表は、元民主党代表の岡田克也氏。
2016年3月30日 台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業はシャープを3888億円で買収することを決定
2016年4月10日- 4月11日 2016年サミット関係閣僚会合G7広島外相会合開催
2016年4月14日 熊本地震・・・熊本・大分県を中心に震度7以上を記録
◆2016年5月~9月
<スポーツ界は記録続出!>
2016年8月8日 フロリダ・マーリンズ/イチロー選手、メジャー史上30人目の3000本安打を達成
L 2016年6月15日には日米合算でピート・ローズの持つメジャー最多安打記録、4256安打を抜いた。
2016年8月21日 第98回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)で、作新学院(栃木県)54年ぶり、2回目の優勝
2016年9月10日 プロ野球・セントラルリーグ広島東洋カープリーグ優勝。25年ぶり7回目
★TOPIC:カープやマツダで気になる広島ってどんなところ?
https://agent.jobrass.com/magazine/guide/11739/
2016年9月13日 伊調馨選手 国民栄誉賞 受賞 (女子レスリングで史上初4連覇を達成)
★国民栄誉賞とは…内閣総理大臣表彰の一つ。「広く国民に敬愛され,社会に明るい希望を与えることに顕著な業績のあった者」に贈られるもの。伊調選手で24人目の受賞。これまでに王貞治氏、美空ひばり氏、長谷川町子氏、吉田沙保里選手などが受賞。
2016年9月28日 プロ野球・パシフィックリーグ日本ハムファイターズが優勝。4年ぶり7度目。
2016年10月30日 プロ野球/日本シリーズで、日本ハムファイターズが優勝。
政治
2016年7月10日 参議院選挙(第24回参議院議員通常選挙)実施/18歳以上初の投票権
2015年6月、改正公職選挙法が成立し、選挙権年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられ、はじめての国政選挙。
総務省(7月11日公表)によると、今回の18歳の投票率は51.17%。おなじく未成年の19歳の投票率は、39.66%で、過去の選挙の20代よりは高い水準ともいえます。
2016年7月31日 東京都知事選。小池百合子氏が女性初の東京都知事に
2016年8月3日 第3次安倍再改造内閣が発足
女性閣僚は、高市早苗大臣(総務大臣、内閣府特命担当)稲田朋美大臣(防衛)、丸川珠代大臣(東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)の3名。
2016年7月14日(日本時間) EU離脱の投票結果を受け、キャメロン大統領が辞任し、イギリスはマーガレット・サッチャー元首相以来26年ぶり2度目の女性大統領テリーザ・メイ氏が就任
2016年11月8日 アメリカ大統領選が実施。アメリカ大統領にトランプ氏
共和党候補のドナルド・トランプ氏が勝利し、次期アメリカ大統領に。2017年1月20日に就任。
<文化>
2016年7月19日 第155回 芥川賞・直木賞受賞者発表
芥川賞には村田沙耶香さんの「コンビニ人間」、直木賞には荻原浩さんの「海の見える理髪店」が選出。
<ビジネス・流行>
2016年7月 ポケモンGO日本リリース/世界各国で大ヒット、社会現象に
ポケモンGOは拡張現実(AR)機能を使ったスマートフォンゲーム。
ARとは現実世界の映像にコンピューターの映像を合成のように見せる技術。
ダウンロード数は1億3000万件と、最初の1カ月で最もダウンロードされたモバイルゲームなど5つの記録でギネス世界記録に認定。
2016年9月1日 ファミリーマートとユニーグループ・ホールディングスが経営統合
ファミリーマートとサークルKサンクスの母体であるユニーグループ・ホールディングスが経営統合。これにより、コンビニの店舗数は業界第2位へ(首位はセブン-イレブン・ジャパン、3位はローソン)。今後、サークルKとサンクスは全店舗をファミリーマートへ統一。
★TOPIC:いまや大激のコンビニ業界の動向をチェックしよう!
国内のコンビニ業界はセブンイレブン、ローソン、ファミリーマートの3ブランドの寡占といっても過言ではありません。
それぞれのブランドがシェアを拡大するために、さまざまな展開を見せています。コンビニ、小売り業界を目指す人は必ず動向をこまめにチェックしておきましょう。
■セブン-イレブン:日本国内のコンビニビジネスを作り出したともいえるセブン-イレブン。
最近ではコンビニの生みの親ともいわれた鈴木敏文会長兼CEOの辞任騒動(セブン&アイ・ホールディングス)などが取り沙汰されましたが、
セブン-イレブン自体は、国内売上の約37%を占めており、コンビニ最大手でもあります。
昨今では、これまで進出していなかった沖縄県に2018年300店規模の体制を目指すことを発表。
状況によっては一気に沖縄県内の店舗数首位となる可能性もあり、国内首位の地位を手堅く死守する動きです。
■ローソン:これまで国内第2位を維持してきたローソンですが、先に紹介した、サークルK、サンクスとファミリーマートの統合により、店舗数では3位となってしまいます。そこでローソンが打ち出したのが、筆頭株主・三菱商事との連携強化。これにより、海外事業、原料調達などの強化をはかろうと動き出しています。(2016年9月16日時点でローソンを子会社することを発表)
▼3つのキーワード 「IT」「グローバル」「他業種への展開」
この背景としては「日本国内」の「人口減・歩留り」が大きく関係しており、ユーザーを増やすことが難しくなってきているためです。
これまでは業界別に事業がはっきりと違いがありましたが、これからは各企業が持つ「強み」「ノウハウ」「技術」をいかに広げていくことができるか、が問題となってきます。
例えば有名なのは「富士フィルム」。社名通りカメラフィルムなどの製造で有名ですが、現在はフィルム技術を生かして化粧品業界へ進出しています。この背景には、スマートフォン・タブレットなどの進化による「カメラ・撮影文化の変化」が大きくかかわってきます。また化粧品市場は、なくてはならない存在として、比較的安定しているといわれています。この2つの要素を結びつけたのが「技術」です。
読書が好きな人は「下町ロケット」から「下町ロケット2」の流れを思い出すのではないでしょうか。(宇宙ロケットで利用した技術を医学の世界で展開する、という流れです)
これまで「当然のように売れていた」商品はこれから「当然のように売れる」ことは少なくなり、
いかにターゲットを選定し、戦略立てをしていくか、がポイントとなってくるでしょう。
これからの展開を「地盤を生かした」取組みと考えると、どのように事業展開をしたいと考えているか、がわかってきます。
▼業界×IT
今紹介した「企業の強み」をITの力を利用して、サービスを拡大させている業界もあります。
そのなかでも教育業界では、タブレット・アプリの導入が進んでいます。
例えばこれまで冊子での回答⇒テスト郵送をメインとしてきた、赤ペン先生でおなじみのベネッセでは、ベネッセ+(プラス)として、タブレット上でのサービスを展開しています。
また、アルバイト・就職情報をメイン事業としてきたリクルートホールディングスでは「スタディサプリ」をリリース、月額980円のサービスを展開し、ベネッセの競合となりました。
また、人材業界でもアプリに加え、人工知能(AI)を取り入れる企業も増えてきています。
サービス利用者のこれまでの履歴から、どのような企業に興味を持ちやすいか、を察知し、
自動的におすすめの企業をピックアップするといったときに利用されます。
これまでの「検索」するという行動をもとに「分析」され「より有益な情報が得られる」社会へ加速していくことが予想されます。
▼官公庁・文化×ビジネス
<集中脱出!首都圏から地方へ>
・「文化庁」「消費者庁」などが都心部に集中している日本。消費者庁の徳島県への移転、文化庁の京都府への移転など、現在、そのパワーバランスを調整するために、省庁が地方都市へ移転する方針があります。これは東京都で自然災害などが起こった場合、完全に機能が停止してしまうことを防ぐための施策です。
<自然災害に対する教訓>
2011年3月11日の東日本大震災、今年の熊本地震などを経験し、私たちはいまや日本国内では大地震がいつどこで起きてもおかしくないことを実感させられています。そしてその教訓をいかそうと各自治体ではさまざまな対応をしています。東京都では「東京防災」が配布され、震災への対策を広く呼びかけています。また、熊本地震では各企業の支援、交通網の復興がスピーディーに行われていますが、これらも過去の教訓が生かされているといっても過言ではありません。
特に公務員を志望している人たちは、こうした自然災害に対しての対処が求められることになります。公務員を安定、という理由だけで考えている方、もう少し視野を広げてみてはいかがでしょうか。
▼スポーツ×ビジネス感覚
・箱根駅伝
今年2年連続で完全優勝した青山学院大学。チームを率いる原監督は連日メディアにひっぱりだこですが、その勝因は監督のこれまでの駅伝・部活ではありえなかったチーム作り。全国大会出場となると「根性」など精神論を語られる機会が多いのですが、原監督は元選手であったのに加え、民間企業の営業として働き、事業を拡げた経験を生かした「チーム作り」が話題となっています。
監督の言うことは絶対、ということではなく選手自身を自立させ、監督がいなくても選手だけで運営できるようにチーム作りを行っています。
▼詳しくは:
フツ―の会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉
https://www.amazon.co.jp/dp/477620892X
出版社/アスコム
いかがでしたか。現在、ビジネスは劇的に変化していることも多く、みなさんのイメージと現実がかけ離れている場合があります、また、なかなか業界ごとの違いがわかりづらくなっています。いま興味を持っている企業や業界があれば、現在持っているリソースを今後どのように活用できるか、考えてみるとよいでしょう。
また、時事問題に関しては、できるだけ多くの分野のニュースに触れているテレビや新聞などを利用して、情報を収集することをおすすめします。時事問題は、業界の知識に加え「どれだけ」世の中の流れに対し、敏感に反応できているかをアピールするチャンスです。