無理に「理想の就活生像」を作ってしまわず、ありのままの自分で就活を楽しんでください。
氏名:N.T.
出身大学:立教大学
志望業界:特になし
説明会参加:約40社(合同説明会や就活イベントを中心に全て学外で参加)
先輩訪問:0人
エントリーシート提出:5社
面接:5社
内定:4社(ITベンチャー、教育系、コンサル等)
活動費用:約200,000円(交通費100,000円、外食費50,000円、クリーニング代20,000円、証明写真代10,000円、その他備品約50,000円)
【大学3年生6月】サマーインターンの情報が解禁。興味のある企業へのエントリーと同時に、情報収集のため、できるだけ多くの就活エージェントの方々とコンタクトを取る。
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【大学3年生8月】様々な企業のインターンシップに参加。Web媒体の就活支援サービスに片っ端から登録。
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【大学3年生9月】引き続きインターン参加。就活エージェントやWebサービス経由で、様々な企業の非公開求人が出はじめる。
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【大学3年生10月】外資系企業やベンチャー企業などの本選考エントリーが本格化。
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【大学3年生11月】自分のキャリアビジョンをより一層明確化し、選考に進む企業を本気で絞り込む。
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【大学3年生2月】複数社から内定をいただく。入社先を決め、就活終了。
――まずは就活中のモチベーションについてお伺いします。Nさんは早い時期から動き出しをしていたと思いますが、モチベーションが低下したことなどはありましたか?
とにかく『就活を楽しむ事』を意識していたからか、モチベーションが下がったり、精神的に弱ったことは一度もありませんでした。どうせやるなら楽しまないと損だと思いましたし、これからの約40年を左右する大きなイベントに暗い気持ちで臨むのは嫌だったので。
――どのような心がけで楽しんだのでしょうか?
一番に心がけていたことは、就活を「入社のためだけの活動」にしない、ということでした。こんなにたくさんの業界や会社のことを知ることができ、様々な経験を持つ方々と出会える機会は、今後もうあまり無いかもしれません。なのでそれを活かすべく、業界や企業について気になったことは全て聞き、面白そうな人がいたら社員の方や就活仲間など、立場は問わず、すべての人と話すように心がけていました。
就活中に出会った人からは、学んだことや影響を受けたことが本当に沢山あります。面白い企業には、面白い社員さんと面白い学生が集まるのだな、と感じました。その方々から刺激を受け続けたので、モチベーションが下がる暇なんて無かったです。内定先は違っても、「将来一緒にこんなことをやろう」と語れるような仲間も数多くできました。残念ながら、いわゆる“リクラブ”のようなものはありませんでしたが……(笑)
――リクラブには発展しなかったんですね(笑)。お話を聞いているととても就職活動を楽しまれていたようなのですが、就活中、緊張して辛いときなどはありませんでしたか?
これは個人的な考えなのですが、むしろ緊張するときや面倒くさいときほど、楽しむ工夫をすることが重要と思います。
私の場合は漫才が大好きなので、面接会場に入るときは毎回M-1グランプリやTHE MANZAIなどの大好きな漫才番組の出囃子を脳内再生していたため、全く緊張しませんでした。選考が一つ進むごとに、何か自分にご褒美を用意するのもいいと思います。
また就職活動を楽しむ、という点に関しては、選考には進まなかったもののファンになった企業も沢山ありました。振り返ってみると、就職活動を通して日頃の生活まで楽しくなったな、と思います。
――続いての質問ですが、就職活動中、イベントやセミナーなどはどのように活用していましたか?
僕の場合、就活中はそれ以外の活動も忙しかったのですが、だからこそ、就活は就活、と時間をちゃんと取ってできるだけ多くのイベントに参加することと、一回一回の成果を最大化するように意識していました。
例えば、後々企業研究にあまり長く時間をかけなくてもいいように、その場で聞ける限り全てのことを聞くことなどしていました。またOB・OG訪問の相手探しに時間を取られなくても済むように、イベントで出会った社員さんとは必ず連絡先を交換することなどしていました。そのほか合同説明会ならば訪問するブースを絞りすぎない、などです。
質問できる時間があれば必ず遠慮せずに質問をし続け、一回の説明会やイベントごとに、企業への理解度が100%になることを目指していました。
――なるほど。徹底して短い時間の中で効率良く就活を進められるよう様々な努力をなさっていたんですね。ちなみに説明会やイベントなどで、どのような質問をしていましたか?
「何を聞けばいいか分からない」という方がいれば、「自分がその会社の人事部になった」と思って会社を見てみてください。今から就活生に自社をプレゼンするとしたら、何を知らないといけないか? 自社について、学生から聞かれたくないことはなにか? そこで出てくるであろう答えが、今あなたが就活生として会社に聞くべきことだと思います。
真剣に話を聞いていたり、質問をしたりしていれば、ある程度は顔を覚えてもらうことができます。イベントやタームの終了後、もう一度質問に行き、「本日は有難うございました。これから先、また気になることがあればお聞きしてもよろしいでしょうか?」とお願いすれば、大抵の場合は名刺をいただくことができました。一回限りのご縁にならないよう、その日のうちにお礼のメールを送っていましたし、時には熱意が伝わり、社員さん側からコンタクトをいただけることもありました。
とにかく「就活」をポジティブに捉えて欲しいです。何事も、辛いと思いながらやれば辛いし、面倒だと思いながらやれば面倒です。工夫次第ではいくらでも楽しくなるはずなので。RPGでキャラクターを育てた後に、敵を倒すのは爽快だと思います。その戦いでさらにレベルアップすることもできます。就活もゲームだと思って、今まで20年かけてレベルアップしてきた自分を企業にぶつけていきましょう。その中で、さらなる成長もあると思います。正直、私は就活が終わっちゃうのが寂しくなるくらい、楽しみました。
また、就活生だからといって、就活だけの人間にならないようにしてください。就活があるからという理由で色んなコミュニティーを抜けたり、スケジュールを全て空けてしまう人も多いですが、正直お勧めできません。
あまりにも就活のことばかり考えてしまうと、当然気分が沈んだり、ストレスがたまったりしやすくなります。今までゼミとサークル、部活と友達を両立してきたように、あくまでも生活の一部だと思いながら、自然体で活動しましょう。悩んだ時に心の拠り所は必要だし、リラックスできている方が頭も整理できるはずです。それに、人間限られた時間の中での方が集中して結果を出せると思います。
最後になりますが、無理に「理想の就活生像」を作ってしまわず、ありのままの自分で就活を楽しんでください。皆さんが納得できる進路を選択できるよう、お祈りします。