企業の採用枠には、一般職と総合職とで分かれている場合があります。ざっくりいうと、一般職は「転勤なし、極端にややこしい仕事はしない、それほど残業などのムチャぶりもない、ただし昇進もない」。総合職は「転勤あり、経営や企画などアタマを使う仕事もする、残業や休日出勤などのムチャぶりもある」というイメージ。
残業してナンボ、という考えはもう古く「自分の働き方」を見つける時代の今、一般職を選ぶ人も少なくないそうです。では、一般職として働いている人たちが今の仕事についた理由は? JOBRASS編集部では、一般職を選んだ100名に、今の会社を選んだ理由を聞いてみました。
調査の結果、働き方、資格を活かせるなどの「条件」以外に浮かび上がってきたのは、「安定志向」。大企業に勤める手段として一般職を選んでいる人が多くなっているようです。以下、今の会社を選んだ理由を分類しました。
基本的に家から近い、給料が「これくらいもらえればいいや」という金額であったり、「生活に無理のない範囲で、そこそこお金が欲しい」という人が、一般職を選ぶ傾向にあります。
・給与(女性/東京都/営業アシスタント・43歳)
・通勤の便利さ、勤務時間などの条件(女性/東京都/営業アシスタント・45歳)
・勤務時間や休日内容が条件にあっていたから(女性/大阪府/経理・50歳)
・待遇、職種(男性/新潟県/一般事務・53歳)
1)と似ていますが、定時に帰りたい、休みは確実に欲しいという人は、総合職には向きません。自分が総合職として働きたいのか、それとも給料面では多くを望まず、自分の「自由」な時間を担保したいのかを、よく考えて企業研究をしましょう。
・自由なので(男性/埼玉県/営業アシスタント・53歳)
・自分がやりたい仕事ができるため(男性/福岡県/営業アシスタント・55歳)
・なんとなく定時に帰れるから(男性/神奈川県/総務・36歳)
・休みがとり易いので(男性/神奈川県/その他専門職・47歳)
語学など、資格を専門的に活かせるからという声。これも、言ってみれば「自分の働きたい条件」がはっきりしている人たちです。
・自分の持っている資格を活かせるため(男性/東京都/その他専門職・56歳)
・自分の経験が活かせると思った(男性/東京都/その他専門職・46歳)
・専門学校で学んだ事だったから(女性/秋田県/一般事務・54歳)
総合職としてバリバリ大企業では働けないけれど、一般職なら……と、「大企業」の一般職を目指したという声も多数みられました。
・大企業だから(男性/愛知県/その他専門職・58歳)
・一流企業で安定していたから(男性/愛知県/その他専門職・47歳)
・安定しているので(男性/三重県/その他専門職・43歳)
大企業を選ぶ理由は、
・仕事が楽そうだとおもったから。福利厚生が充実していると思ったから(男性/神奈川県/その他専門職・47歳)
・食堂があるから(女性/愛知県/その他専門職・34歳)
など、福利厚生面、安定性を挙げたものが多かったのですが、総合職と一般職では福利厚生に違いがあるケースや、大企業だからといって「安定」しているわけではないことは、知っておいたほうがいいかもしれません。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年1月14日~2016年1月20日
対象:一般職の会社員 計100名