有給休暇制度があっても、実際のところ「なかなか休めない」「とにかく忙しい」とボヤく社会人は多いもの。特に若手であればあるほどその割合が高い印象も……。だったら、一年目の新入社員は休めないの!? 休んだら白い目で見られたり、評価に響いたりするの!?
JOBRASS編集部では、気になる新入社員の有給休暇事情について、管理職の方々に直撃しました。
【「1年目の社員は、有給休暇はとるべきではない」と思いますか?】
・あてはまる 9.0%
・あてはまらない 91.0%
新入社員が有給休暇をとってはいけない、と考える管理職は少ないようです。ただ、権利とはいえ……というホンネもちらり。
1)今の時代、1年目でも当然の権利
・休暇を取るのは個人の自由だから(男性/千葉県/その他専門職・53歳)
・勤務年数に限らず権利は行使すべき(男性/東京都/経営者・47歳)
・平等に与えるべきだと思うから(男性/大阪府/情報システム・39歳)
・社員として享受すべき当然の権利であるから(男性/宮城県/企画・マーケティング・43歳)
昔と違い、立場にかかわらず、社員が「権利」を行使するのも「時代」ならではという声もありました。
・そういう時代だから(男性/東京都/営業・販売・58歳)
・今のご時世は昔と違い、実習の3ヶ月を過ぎれば、当然の権利のように組合でも有給休暇を与えるようになっていますからね!(男性/埼玉県/その他専門職・51歳)
2)リフレッシュしたほうが効率もあがる
・休暇は働く者の権利であるし、それにより心身ともにリフレッシュ出来ればその後の仕事の効率が上がるから(男性/東京都/その他専門職・49歳)
・適度な休暇は必要だから(男性/大阪府/一般事務・42歳)
・リフレッシュは必要である(男性/広島県/その他専門職・54歳)
・仕事だけではダメ(男性/愛媛県/その他専門職・45歳)
・休みと仕事のメリハリが必要(男性/東京都/情報システム・48歳)
・体調管理のため(男性/埼玉県/人事・採用・49歳)
3)メンタルヘルス的にも
・メンタルヘルスの観点から(男性/徳島県/その他専門職・51歳)
・メンタルの面もあるので、辛い時は休んだ方がいい(男性/広島県/営業・販売・45歳)
4)「休み方」を学ぶのも大切。休めないのは仕事ができないか、組織が腐っているから
・休むことも仕事。休めない人間は、実は仕事が出来ていない……(ブラック企業は別ですが……)(男性/神奈川県/総務・54歳)
・どうでもいいです、 仕事さえしていれば=できていれば、あとは好きにすればいい。 空気を気にして、遠慮するような組織は腐っています(男性/千葉県/情報システム・55歳)
・仕事は出勤日数で評価されるものではないから(男性/東京都/営業・販売・44歳)
・年数は関係ない。取れる状況かどうかを考えるべき(男性/埼玉県/購買・調達・56歳)
・いいタイミングでの有給の取り方も学ぶ必要があるので(男性/神奈川県/営業・販売・40歳)
5)魅力ある職場のために
なかには、管理職ならではともいえる「有給休暇消化率」や「魅力ある職場づくり」を理由に挙げた人もいました。
・有給休暇消化率の数字上(男性/神奈川県/総務・47歳)
・福利厚生の維持と魅力ある職場を担保(男性/兵庫県/人事・採用・51歳)
病気なら仕方ありませんが、基本的に有給休暇は、なるべくとるべきではないという人の意見は、おおむね「やる気がない」ように見えるということのようです。
・1年目は就職ではなく、勉強させてもらっている立場(男性/岐阜県/その他専門職・53歳)
・意気込みがない(男性/神奈川県/営業・販売・39歳)
・休む暇があるなら、少しでもレベルアップを考えるべきであるから(男性/鳥取県/その他専門職・45歳)
・有給を何に充てるかにもよりますが、自分の選んだ仕事に有給休暇が必要なのかを考えてもらいたいから(男性/大阪府/経営者・36歳)
有給休暇は、もちろん正当な権利。ただ会社の規模によっては、一人休むと人に迷惑をかけるかもしれないという職場もあり、実際取得しにくい雰囲気というケースもあるようです。企業選びをするときには、福利厚生の内容を確認するだけでなく、OB・OG訪問などで「実際、有給休暇がとれるかどうか」を聞くとよいでしょう。
また、新入社員が入社早々に有給休暇を取得していると、病気のためであっても、健康管理能力を心配されることも。リフレッシュと仕事とのメリハリをつけるのも体調管理の一つであり、社会人の務め。大切なのは「休み方」ということですね。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2015年12月11日~2015年12月17日
対象:全国の管理職クラスの社会人 計100名