学校の進学をきっかけに首都圏で一人暮らし、という方も多いのでは?
正月やお盆など地元に帰る機会は限られてきますよね。
家族、親戚が勢ぞろいすると、よく聞かれるのが、
「学校卒業したら地元戻ってくる?」
「就職先はどうする?」
ということ。
特に女性はどうする? どころか、「地元に戻ってきなさい」といわれることもあるかもしれません。
地元に帰るのか?それともこのまま今の場所(地元から離れた場所)で働く?
これって案外迷います。
ぼんやりと考えていた将来について、真剣に考えなければいけない。と気づかせてくれる
質問なのです。
大学で地元である広島から離れそのまま東京で働くことを選んだわたしが、
今回は「就職は地元で働くべきか」について考えてみようと思います。
結論から言うと、わたしの場合は最終的に「環境」を優先し東京で働くことを決めました。
東京にいれば、刺激があるだろうな、と。
日本を代表する企業がそろっていて、最新の情報が得られて「おもしろそう」だなと思ったんです。
単純ですよね(笑)
あとは、個人的に映画や舞台、ライブ・コンサートにふらっと行くのが好きなので、
プライベートを充実させる意味でも、ふらっとエンタメに触れられる東京で働くことに決めました。
困ることというと、やっぱり大事が起こったときに連絡が取りづらいことです。
広島でいうと、2014年に土砂災害が起こりましたが、卒業した学校の近くが被災地で友人も多かったんです。
そのときにメールやLINEでは連絡取れるんですが、やっぱりああいうときって声が聴きたくなったり、顔が見たくなったりします。そうしたときにこちらで働いていると、その日に新幹線に乗って帰る。ということは難しいですよね。
そのときは家族のそばにいるべきだったんじゃないか、って思いました。
その他にも自分や家族が病気にあったとき、家族と遠くに離れて過ごしていることにとても不安を覚えることもあると思います。「家族だから頼めること」「家族だから伝えたいこと」をすぐに伝えられない、ということは案外大きなストレスになるんだなと実感しました。
あとは、「お金」です。
地元から離れて働くってなると、多くは都市部で働くと思うんです。
一人暮らしってお金がかかるし、加えて都市部は家賃だとか物価が高い。
印象に残っている言葉があって、「4人家族が一人暮らしになったからって生活費が1/4になるわけじゃない」ということです。
家賃も、光熱費も、食費も当然自分で払うんですが、やっぱり経済的には余裕があるわけじゃない。貯蓄も実家暮らしの方よりは少なくなってしまうとは思います。
いままではあまり意識していなかったそういった部分も就職活動という機会に考えておく必要があると思うんです。
結局のところ「何を優先して生きていきたいか」ということです。
例えば「実家の家族、兄弟の近くで過ごしたい」というのであれば、地元に帰るべきですよね。
わたしの場合、地元は広島で、大学以降は関東に住んでいるのですが、はっきり言って「遠い」です。新幹線でも片道4時間、加えて交通費なども考えると、会える回数は自ずと減ってきます。メールや電話はあるものの、地元に住む家族、親戚、友人との時間を第一に大切にしたいということであれば、一人暮らしであれ、地元に帰る、もしくは地元の近くで働くことをおすすめします。
では、それ以外に考えておきたいこととは何なのか、というと、それは「どんな社会人になりたいのか」、まさしく「どの場所で、何の仕事で働きたいのか」ということです。
わたしは新聞社などメディアに関係する仕事に就きたいと思っていました。
メディアに関わるということは、情報の最先端、つまり自ずと企業は東京や大阪など都心部に集中しています。もちろんみなさんの地元にも新聞社はあるでしょうし、出版社も、広告会社も、商社もあるでしょう。
しかし、「日本全国に影響を与える大きな仕事がしたい」「世界にも携わる仕事がしたい」という「仕事」を第一優先とするならば、地元を離れてでも、東京や大阪など、自分の理想とする働き方ができる、都市部にいるべきだと思います。
例えばあなたが大好きなマンガに携わりたい、と考えたとき、出版社で編集者になりたいと思うかもしれません。きっとその出版社は東京にあるはずです。そうするとやはり東京で働く決断をしたほうが良いと思います。ただ、あなたが「直接作品に携わりたい」という気持ちよりも「地元に帰りたい」という気持ちが強いならば、「地元の書店」でもいいのかもしれません。
ちょっとまじめになってしまいましたが、まだピンと来ていない人に帰省された際にひとつチェックしてみてほしいことがあります。それは「自分に合った時間の流れ方はどちらか」ということ。
東京では電車が2~3分に1本来るスピード感に対して、地元では20分に1本程度という人もいるのでは。その感覚が「遅い」と感じるようになったのか、「落ち着く」と感じるようになったのか、そこであなた自身の居心地の良い場所がわかるひとつの基準ではないかと思います。
例え都心部で働きたいと考えていても、満員電車が大嫌い、慌ただしいのが大嫌い、
というのでは働きづらさにもつながります。
家族がいるから、地元が大好きだから、という以外の観点からぜひ、「自分が働くのに居心地の良い場所」をこの機会に探してみてください。