就活スケジュールの変更で、2016年3月卒業予定の先輩は、採用選考開始が4年生の8月スタートだった。後ろ倒しされたことで、大学や学生側だけでなく、企業側も大きな影響を受け、まさに「誰得?」。散々批判を招いたため、経団連は2年連続での見直しを検討。会社説明会などの広報活動解禁を3月、内定解禁を10月というスケジュールはそのまま、選考開始を6月に変更する案で調整中だという。
2年連続の変更とあって、学生生活もどこでどう目処をつけたものやら……。モチベーションダダ下がりな就活生に向け、「スケジュールに振り回されない就活」のヒントを探った。
いずれにせよ、混乱はまだまだ続きそう……。そんななか、ツイッターには、「就活をしたくない」人たちのつぶやきが溢れている。
「働きたくないわけじゃないけど就活をしたくない」
「どこでもいいから働きたいけど一切就活したくない」
「面接やだな、就活したくない」
等々。働く意欲がないわけではなく、あくまでも就職活動がイヤな人が多いようだ。
そう、就活をしたくないと思う人がいるとしたら、それは自分だけではないから、「就活したくないなんて、ダメ人間なのか…?」などと心配しないでいい。ただ、逃げまわっていても時間は過ぎていくばかり。
それでは、採用側はこの件についてどんな感想を持っているのだろう。
採用担当者に聞いてみたところ、選考開始が8月から6月に変更しても、特別困ることはないとのこと。
むしろ、学生を早いうちから「就活」というものから解放することができるので、時期を早めることについては、決してネガティブなものではないようだ。
また、企業側(特に中小企業)の意見として言えば、3月に情報を解禁し、8月に選考を開始するというのは、会社に興味を持ち続けさせなければならないという面で難しかった。しかし6月に選考解禁となれば、中弛みすることなく意識の高いまま、就活を本当の意味で「短期集中型」にできる。このような理由から、採用側はどちらかというと、この変更について前向きに捉えているようだ。
スケジュールの度重なる変更により、学生も企業も振り回され気味ではあるが、大切なのは「内定」というゴールに向かうプロセスに変わりはないということ。たとえどんなスケジュールになったとしても、しっかりと準備をして、就活に挑むことが大切である。たとえば自己PRできるような経験を積んでおく、多くの社会人と会っていろいろな考え方や働き方を知る、さまざまな企業を調べてみるなどだ。自分の苦手分野を克服しておくことも重要。面接において人前で話すのが苦手そうだという自覚があるなら、それに向けた練習をするのも良いだろう。