今年の就職活動は「売り手市場」だと言われていますが、スケジュールが大きく変わったこともあり、学生は例年以上に苦戦するとの予想もされています。このような安定しない状況下で、不安を感じているのは就活生や企業だけではありません。就活生を子に持つ親御さん達も、居ても立ってもいられないようです。就活予備校への親からの問い合わせ件数は例年の倍近く増え、親が企業へ採用に関しての問い合わせやスケジュール確認をするケースも増えているそう。
このような行動がお互いに自立できない「親子共依存」の関係に結びつくこともあるようです。また、過干渉で子供の人生をコントロールしようとする親、いわゆる「毒親」に悩む学生も少なくないとか。今回は、就職活動に悪影響を与える毒親の特徴をまとめました。あなたの親も、当てはまっているかも…?
今の親世代は「大手企業に行くのが絶対に幸せ」と思い込んでいる場合が多く、名の通った企業ばかりを受けるように指示されるというケースも珍しくないようです。「働きやすさを重視すること」や「ベンチャー志向」に対して、柔軟な考えを持っていないこともあり、深く知りもせずに中小企業を受けると否定されるということも。親にコントロールされ、視野が狭くなってしまうことも少なくないようです。
例えば、「50社も受けるなんてありえない。大手企業3、4社に絞ってやりなさい」と言われたり、なかには「親に就職支援サイトのマイページに入るために必要なIDとパスワードを聞かれ、勝手に大手企業にエントリーされた」という人もいるとか…。
「ちゃんと説明会に行ってるの?」「この企業はもう受けたの? 結果はどうだった?」などと、心配して様子を聞いてくる親にストレスを感じる就活生も少なくありません。面接や説明会に参加し、ただでさえ疲れているのに家でも親からのプレッシャーを感じて落ち着けないという人は要注意。気付かぬうちに無駄なストレスが溜まっているかもしれません。「あなたならできる」「がんばれ」という励ましの言葉が重荷になっている就活生もいるようです。
毒親の口癖である「子供のため」という言葉を盾にして、本当は世間体や自分の自慢のために一流企業へ行かせたいと思っていることも。それゆえに企業へ電話をしたり、卒論のゴーストライターを引き受けるという行動に出てしまうこともあるそうです。一見熱心なサポートと思いきや、じつは子供から自立の機会を奪ったり、大きなプレッシャーになったりするケースも場合もあります。会社説明会が毎日のように続く息子を想って「就勝弁当」を作る母親や、就職支援サイトを使って子供の代わりに企業の情報を集めている父親も存在しているようです。
自分の人生のリベンジとして我が子を使う親は決して少ないとは言い切れないのが現状のようです。一昔前のように有名企業にはそう簡単に入れないということ、入っても必ず「勝ち組」になれるわけではないということを理解してもらうようにするのが大切なのかもしれません。