基本的に転勤があまりなく、給料もほぼ固定されているイメージのある一般職。現在社会人5年目、IT企業の一般事務をしているTさんは、一般職を選んだ理由について「実家から通いたかったんです」と話します。
実際、一般職の人の実家率は高いのでしょうか? そこで今回JOBRASS編集部では、一般職として社会人100名に、現在、実家(親元)から通勤しているかどうかをアンケート。「実家(親元)から通勤している」という人たちには、さらにその理由と、今後、一人暮らしをするつもりがあるかどうかを聞いてみました。
【現在、実家(親元)から通勤していますか?】
・している 36.0%
・していない 64.0%
まず、実家から通っているという人は、全体の36%。3割強という結果です。その人たちの理由は、大きく3つ。「経済的な理由」「通勤に便利」というほか、年齢によっては「親の面倒」というものです。その他としては「家族が一緒にいるのが幸せ」(男性/総務・人事・事務/48歳)という意見もありました。
・お金を節約できるから(男性/総務・人事・事務/29歳)
・家賃を払わなくてよく、貯金ができる(女性/その他/35歳)
・勤務先まで近いから(女性/総務・人事・事務/41歳)
・通勤に便利で、あえて家を出る理由もないから(男性/その他/31歳)
・介護(男性/総務・人事・事務/45歳)
・親の面倒をみているから(男性/その他/41歳)
・親元、というよりこちらが世帯主になり親を世話している(女性/総務・人事・事務/43歳)
・年だから一人に出来ない(男性/その他/39歳)
では、その人たちは今後もずっと実家から通うつもりなのでしょうか、それとも一人暮らしをする意思があるのでしょうか?
【今後、一人暮らしをするつもりはありますか?】
・ある 36.1%
・ない 63.9%
現在実家暮らしで、今後一人暮らしをする意思があると答えた人は、36.1%。6割以上の人が、独立するつもりはないと回答しています。それぞれの理由を見てみましょう。
今後一人暮らしをすることを考えているという人の理由は、ほとんどが「いつかは1人になる」というもの。また、「自立したい」(女性/コンサルタント/41歳)など、独立・自立した生活をしたいという声もありました。
・いつかは一人になる(女性/その他/45歳)
・兄の家なので、姪っ子達が家を継ぐことになったら、自分の居場所がない(女性/研究・開発/41歳)
・親が死んだら必ず一人暮らしになるから(男性/研究・開発/48歳)
・親より長生きするだろうから(男性/コンピュータ関連以外の技術職/44歳)
やはり今後も一人暮らしをするつもりはない、という人の理由は、前述「実家暮らしをしている理由」とほぼ同じですが、なかには「面倒だから」(男性/コンピュータ関連以外の技術職/33歳)という声も。すっかり実家暮らしに慣れてしまうと、今更家を出るのも何かと面倒……という人もいるようです。
・お金がかかるから(男性/総務・人事・事務/29歳)
・経済的な理由から(男性/その他/43歳)
・職場が近い(女性/総務・人事・事務/41歳)
・介護(男性/総務・人事・事務/45歳)
・親が病気(男性/その他/49歳)
「やっぱり社会人になったら、家からは独立しないと……」と考える人がいる一方で、総合職としてメーカーに勤務するK氏(46歳)は、
「20代の頃に家を出ないと、タイミングを失うというのはあるかもしれません。私は実家が関西で、大学で東京に出てきてそのまま就職。3年前に結婚したので、必然的に一人暮らし歴は長かったのですが、今は親の介護問題が出てきて、働き方を考えなくちゃな、と思っているところです。実家のそばに転勤願いを出すか、親をこちらに呼び寄せるか……。今の時代、私のように、一旦家を出てもまた実家通いになるという人は、今後増えるのでは? また、もともと実家から通えるなら、それに越したことはないと思います」
と話します。
働き方は人それぞれ。自分は人生のなかで何を優先し、どういうふうに働きたいか、じっくり考えてみましょう。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年8月16日~2017年8月23日
対象:企業の一般職として働く男女 計100名