自分が是非行きたいと思う業界でも、親からしたら心配というケースはよくあること。仮にそれが親と同じ業界だとしても、“子供にはこのキビしさを味わわせたくない”という考えでより安定性の高い業界を望んだり、またなるべく実家に近い場所の企業に就職してくれることを望んだり……。
社会人として先輩である親の言うことは一応聞くべきなのか、それともあくまでも自分の考えを貫くべきなのか。先輩たちはどうしてきたのでしょうか?
そこで今回JOBRASS編集部では、社会人150名に、自分では望んでいなかったけれど、家族が強く希望する業界や企業の面接を受けたことがあるかどうかアンケート。さらに、就活時、家族への相談はどうしたか、それぞれの経験を聞いてみました。
【自分では望んでいなかったけれど、家族が強く希望する業界や企業の面接を受けたことはありますか?】
・ある 16.0%
・ない 84.0%
「ない」という人が8割以上。大半の人が家族に意見を求めることはあっても、家族からの希望ありきで就活をすすめたことはないとしていますが、一方で16%の人がそういった経験を「ある」と答えました。では、それぞれの意見を見てみましょう。
「ある」と答えた人のうち、「安定していたので、結果的に良いです」(女性/その他/32歳)とポジティブな回答を寄せたのは1人だけ。その他の人たちは、
「嫌々受けたがやはり落ちた」(女性/研究・開発/41歳)
「行ったけど無駄だった」(男性/その他/45歳)
「試験は受けたが、受からなかった」(男性/営業・販売/47歳)
など、「いやいや受けているせいもあり、落ちた」という人がほとんど。「落ちても良いと思った」(男性/公務員/44歳)と、投げやりな気持ちはやはり伝わるのでしょう。また受かったという人も
「とりあえず試験は受けて 就職はしなかった」(女性/その他/46歳)
「受けたが、辞退した」(男性/総務・人事・事務/37歳)
など、就職はしなかったという人のほうが多いようですが、一方で
「就職したはしたが、向いてはおらず結局離職した。後悔している」(男性/その他/49歳)
「親に安心してもらいたかったため受けたが、もっと慎重に選ぶべきだった」(男性/その他/32歳)
「募集会社が安定していた企業だったため親から勧められた。今思えばほかの仕事の方が自分に合っていたと後悔している」(男性/営業・販売/48歳)
と後悔の声も多く見られました。
親の希望で選考に臨んだことはない、と答えた人たちのスタンスは、「自分のことは自分で決める」というもの。そもそも
「家族の希望を聞かずに就職したが、自分で決めた人生だからそれでいいと思った」(女性/その他/27歳)
「経済的な理由ならともかく、自分ではなく家族の希望でなんて後悔するに決まっている」(女性/出版・マスコミ関係/43歳)
「結局勤めるのは自分であって家族ではない。自分の意思をはっきりさせれば良いと思う」(女性/その他/35歳)
など、家族に意見を求めていない人が圧倒的に多いのですが、
「家族の意見を聞いておけばよかったと思いました。もっと安定した業界を受けるように勧められましたが視野にだけでも入れておけばよかったと思います」(女性/その他/29歳)
という声も。相談はしても、自分の人生。結果的に親の希望と同じならそれでいいことですし、後悔しないためにはさまざまな意見を聞いたうえで自分で考え、就職先を決めることも大切ですね。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年6月9日~2017年6月15日
対象:転職経験がある社会人の男女 計150名