企業選びをする際、一つの指標となるのが「転勤」の有無。総合職であれば、転勤は珍しいことではありません。でも、転勤がイヤな場合、面接で「転勤」への姿勢を聞かれたときはどう答えれば……? 先輩たちの「転勤」についての考え方をご紹介します。
転勤についての考え方は人それぞれですが、転勤OKと思っている就活生はどれくらいいるのでしょうか? JOBRASS編集部では、就活生114名に「転勤のある会社」に行きたいかどうかを尋ねてみました。
【転勤のある会社には行きたくない?】
・そう思う 46.5%
・そう思わない 53.5%
「転勤OK!」という人は、全体の53.5%。半数の人は転勤の有無は関係ないとしていますが、男女別にみてみると、「転勤のある会社には行きたくない」という男性は42.9%だったのに対し、女性は51.0%。女性のほうが転勤はイヤだと考える人が多いようです。
転勤がイヤだと思う人の理由は、大きく「不慣れな地が不安」「結婚を考えたときの生活が不安」の2点に集約されそうです。
・転勤族だと、自分の帰る街がなくなる(気がする)
・見慣れない土地・人とのコミュニケーションが苦手
・地元で結婚したい
・付き合っている人(家族)と離れ離れになるのが寂しい
“今あるもの”を守りたい保守的なタイプといえるでしょうか。
一方、「転勤大歓迎!」という人の意見は、基本的に一つ。「いろいろな経験をしたい」というものです。
・ガンガン外に出て、自分の知らない世界を知りたい
・いろいろな経験をさせてもらえる
こちらは、「実家」「結婚」など、プライベートのことは一旦考えない人。「考えてもキリがないし……」と割りきって、外に出て行きたいタイプです。
転勤OKかどうかは、その人の考え方次第。「就活は自分の将来の生活スタイルを考えたほうが良い」という人は、
「ずっと一人暮らしする気満々なら転勤バリバリのところ選ぶし(そのほうが給料高いし)、実家で生活したいならその地域限定みたいな企業を選んだほうが良いよね!」
とアドバイス。しかし、自分の思い描く将来の生活スタイルは、案外アテにならないのも事実のようで……。「転勤はイヤだったんだけど…」というある女性は、「私は就職活動の時に、女性が結婚出産しても働き続ける&全国転勤がないのを重視して今の会社に就職したんだけど、夫の職業まではコントロール出来なかった。だって好きで結婚したかったから全国転勤ありだからと諦められるものでもなく……そこはうまくいかなかったのよね」(以上Twitterより)
と明かしています。
面接で転勤OKかどうか聞かれるのはお決まりなので、転勤がどうしてもイヤだという人は、地銀など地元メインで事業を展開する企業や、転勤がない企業を絞り込みましょう。ただ、社会人10年目の先輩は、こうもアドバイスします。
「私も就職活動を始めたばかりの頃、なんとなく転勤はイヤだなぁ……と思っていました。でも、先輩に会って話をきくうちに、若い時に現場の経験を積むことで視野が広がるだけでなく人間関係の幅も広げ、さらにその後のキャリアに大きく影響するということも知り、“転勤OK”にシフトチェンジ。長い目で見れば、自分の可能性を自分で狭める必要はないな、と思います。
そして私は、入社後東京にある支社をいくつかを経験し、東京本社勤務。引っ越しを伴う転勤はしていません。転勤OKだから絶対に転勤がある、というわけではなく、採用担当者は柔軟性や働く覚悟を見ている、ということもありそうです。転勤についてきかれたら、“関西なら”などと限定した回答や、ネガティブな姿勢を出すのではなく、“こだわりはありません”など、前向きな回答をすれば良いと思います」
なお、「本当にそうなのか」など、“本気度”を確認する質問をされることもあるかも。そういう場合に備え、「転勤を厭わないと考える理由」を用意しておきましょう。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2015年9月25日(金)~2015年9月28日(月)
対象:就職活動生(大学3年生、大学院生(修士課程または博士課程))計114名