わかっているようで、案外きちんと理解していない言葉はあるものです。でも、とりわけ就職にあたっては、それが後々のトラブルにつながることも!
今回JOBRASS編集部では、社会人150名に、「休日」と「休暇」の違いを知っているかどうかアンケート。すると、「知らない」という人が多いという結果になりました。さらに、「休日」と「休暇」の違いを説明してもらいましたが、「違いを知っている」という人も、なんだかあやふやな回答……。この機会にきちんと、「休日」と「休暇」の違いを知っておきましょう。
【「休日」と「休暇」の違いを知っていますか?】
・知っている 46.0%
・知らない 54.0%
「知っている」と答えた人の多くは、「休日」はカレンダー通りの休み(日曜日、祝日など)や、就業規則にのっとった休みで、「休暇」というのは営業日にとる自己都合の休みのこと、という理解でした。また、「休日は給料が発生しない、休暇は給料が発生する」など、“給料の発生有無”で区分する人も。
・「休日」というのは就業規則で定められている「休み」の日のことであり、「休暇」というのは個人の病気や都合により営業日に貰う「休み」の日のこと。通常は就業規則により「有給休暇」の日数も定められている(男性/その他/44歳)
・会社から指定された休みと本人希望の休みの違い(男性/その他/44歳)
・休日は、申請しなくても休みの日。休暇は、申請して休みを取ることで、必ずしも1日単位とは限らない(男性/コンピュータ関連以外の技術職/49歳)
・休日は給与が発生せず、休暇は休んでも給与が発生する。(女性/その他/46歳)
・休日は国民の休日とか、みんな決まった日に取れ、休暇は夏季休暇とか有給休暇とか、会社や個人によって休める日がバラバラ(女性/その他/33歳)
そもそも「知らない」という人にも、“独自解釈でいいので”という前提で説明してもらったところ、「休日は国が決めたものでカレンダーどおり、休暇は個人や会社が決めたもの」という声が大多数。「休暇は自分専用」「心の休みが休暇」といった回答もありました。
・「休日」は国が決めたもので、「休暇」は企業や個人が決めたもの(男性/コンピュータ関連以外の技術職/44歳)
・「休日」は土日祝など。「休暇」は年末年始やお盆などの休みと、有給休暇(男性/その他/42歳)
・間違っているかもしれませんが、たぶん休日は指定されているもので、休暇は自分が申請できるもの?てはないかと思います。(男性/その他/49歳)
・休日は完全な休み。休暇は、心の休み(女性/その他/32歳)
・休日は国が決めた休み、休暇は自分専用の休み(女性/その他/38歳)
・受動的か能動的か(男性/コンピュータ関連技術職/40歳)
では、「休日」と「休暇」の違いを解説します。
まず、もともと労働義務のない日として設定されているのが「休日」。申請せずに休んでいいとされている日のことです。一方の「休暇」は、労働日に労働義務が免除されるものです。「休日」には「法定休日」と「法定外休日」があり、「法定休日」は労働基準法で、
・使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない
・4週間を通じて4日以上の休日を与えなくてはならない
ことが決められています。「法定外休日」はそれぞれの会社が就業規則により決めた休日ですが、法定労働時間はそもそも「1週40時間」。多くの企業が定めている「1日の労働時間は7時間~8時間」だと、法定労働時間を守るためには週休1日では休みが足りないため、「法定外休日」を1日増やして、「週休2日」としているというわけです。
また「休暇」にも、「法定休暇」と「法定外休暇」があります。「法定休暇」は、年次有給休暇、産前産後休暇、育児休暇、介護休暇、代替休暇など。「法定外休暇」は慶弔休暇、夏季休暇など、会社が独自に決めることのできる休暇です。
入社してから、「ウチの会社、休み、少なくない……?」ということのないように、しっかりと理解しておきたいものですね。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年6月9日~2017年6月15日
対象:転職経験がある社会人の男女 計150名