今年3月、株式会社ウェッブアイの社長・森川勇治さんが、Twitterで、選考にあたって「私のツイッターを読んでいますか?」という質問をするようにしていることを明かしました。読んでいない人材は不採用にするそうで、「面接に来る以上、社長のツイッターを確認するのは、一般常識でしょ。非常識な人材は仕事もできません」とツイートし、話題となりました。
ただし、これに対し、今度は岩下食品の社長・岩下和了さんが、「社員のアカウントは見ないし、自分のアカウントも読んでほしいとは思わない」と反応。“見られていない前提”だからこそ自由な投稿もできるという持論を展開し、自らのコスプレ写真を掲載しました。
さまざまな意見が入り乱れたこの議論について、JOBRASS編集部では、採用担当者100名に、選考に臨む前に、社長や企業公式のSNS・ブログを見ておくべきかどうかアンケート。そこでも意見は割れる結果となりましたが、「見ておくべき」「見なくていい」それぞれの意見をご紹介します。
【面接などに向かう前に、社長や企業公式のSNS・ブログは見ておくべきだと思いますか?】
・思う 66.0%
・思わない 34.0%
アンケートの結果、「思う」という担当者が約3分の2。「思わない」という担当者が3分の1でした。では、それぞれの意見を見てみましょう。
「思う」という担当者の意見をまとめると、「企業関係のSNSは情報収集の一環として見ておいてもよい。もしかすると面接で役立つこともあるかもしれない」ということのようです。
■下調べ、情報収集の一つ
・どれだけ下調べをしているかがわかるから(男性/広報・宣伝/48歳)
・一通りの情報は知っておいてほしい(男性/総務・人事・事務/42歳)
・企業をよく調べていると思うから(男性/コンピュータ関連技術職/40歳)
・情報収集(女性/その他/42歳)
■面接時のネタになる可能性もあるから
・ネタになるから(男性/公務員/43歳)
・活きた情報が手に入る可能性があり、ネタになるから(男性/その他/37歳)
■社長や公式の発信のなかにヒントがあるから
・会社の方向性が分かるから(男性/総務・人事・事務/40歳)
・どんなことをしていてどんなことをしようとしているのか知っておいてほしいから(男性/総務・人事・事務/38歳)
・会社の企業理念や、今会社がどう動いているのか知ることもできる。ここに書かれていることを知ることで、面接時の回答の内容も変わると思うため、採用されたいなら見ておいた方がいいと思う(女性/その他/39歳)
■社長の人格を知ることも必要
・愛社精神が湧く(男性/公務員/42歳)
・社長がどういうことを考えているか知っておく(男性/その他/46歳)
・人格を把握しておいて欲しい(男性/研究・開発/48歳)
「見ておくべきとは思わない」という担当者は、一様に「SNS、ブログ発の情報は無関係。それよりも、自分の足で情報収取してほしい」と声を揃えました。
・SNSではなく自分の足で知ってほしい(男性/総務・人事・事務/42歳)
・そこで仕入れたネタはすぐわかってしまうので(男性/公務員/48歳)
・先入観はいらない(男性/その他/48歳)
・面接の様子で決めるから(男性/営業・販売/48歳)
・余分な知識無しで挑め(男性/営業・販売/46歳)
SNSをチェックしていることをアピールする必要はありませんが、「しておいて損はない」ということになりそう。個性的な企業発信であれば、「こういう人が働いている会社に行ってみたい(行きたくない)」という判断にもつながるかもしれませんね。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年4月14日~2017年4月19日
対象:企業の採用担当者 計100名