最近、自己アピールの一つとして、“SNSで知り合った人つながりで自分の世界が広がった”ことや、“○○ということをして、SNSのフォロワーがとても増えた”というエピソードを話す学生がいるのだそうです。では、実際に採用担当者は、そういったエピソードをどう受け取っているのでしょうか?
今回JOBRASS編集部では、採用担当者100名に、SNSのフォロワーが多いことは、自己アピールのポイントやプラス要素となるかどうかを聞いてみました。
【SNSのフォロワーが多いことは、自己アピールのポイントやプラス要素となりますか?】
・なる 20.0%
・ならない 80.0%
「ならない」と答えた担当者が8割! SNS時代でも、フォロワー数は就活にはあまり関係ないのでしょうか。担当者たちの意見を見てみましょう。
「ならない」という担当者の意見をまとめると、もっとも多かったのは「採用に関する評価とは無関係」というもの。その理由として、代表的なものは以下のとおりでした。
■SNSでの「自分」と、「本当の人格」は別
・SNSは“架空”の世界。SNSに熱中しているより、“自分”を持っている人の方がいい(女性/その他/42歳)
・SNSはフォロワー数だけを集めようとするアカウントも存在するので、その人の人徳や友人・交流関係がはかれるものではない(女性/総務・人事・事務/32歳)
・SNSは本当の自分とは限らないから参考にしない(女性/その他/34歳)
■SNSフォロワー数と現実の仕事に役立つ能力は別
・個人の発信力は,評価外(男性/その他/42歳)
・SNSはあくまでSNS。現実の仕事に関係ない(男性/営業・販売/38歳)
・SNSフォロワーと、仕事で仲間を巻き込んで業務を進めるのとは別だから(男性/コンピュータ関連以外の技術職/36歳)
・フォロワーが多いからといって人脈となるわけでは無いから(男性/広報・宣伝/48歳)
・SNSでの“人気者”が仕事が出来るとは、全く限らないので(男性/その他/37歳)
その他、「自己満足」(男性/総務・人事・事務/47歳)、「フォロワーが多い理由にもよるが、横暴なやり方でフォロワーを増やした可能性もあるため、全く参考にならない。それに、フォロワーが多い場合、『自分は支持されている』と傲慢になる人がいるため、フォロワーが多い人間はあまり採用したくない」(女性/その他/39歳)など、“かえってネガティブなイメージ”という回答も散見されました。
では、反対に、“アピールポイントになる”と考える担当者の意見は?
SNSのフォロワー数が多いのも、アピールの一つになるという担当者の意見は、概ね「どういった形であれ、発信する力を持っている」(女性/その他/29歳)という判断ができる、というものでした。
・PR力に優れていると思うから(男性/研究・開発/47歳)
・いろいろな人に関心を持ってもらえているのは、悪いことではない(男性/研究・開発/36歳)
・ひきつける力がある(男性/その他/46歳)
・リーダー的な要素がある(男性/営業・販売/46歳)
・表現力や発信力、自己アピールがうまそうだから(男性/その他/46歳)
SNSフォロワー数が多いことを評価してくれる担当者もいますが、多くの担当者は“別にアピールするものではない”という考え。ただしIT系、ネット系の企業では、SNSをしているかどうかを聞かれることもあるようです。そういったことを踏まえると、まずは志望企業の特性と募集要項を把握し、募集要項にSNS関連のものがなければ、わざわざ自分からアピールする必要はなさそうですね。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年4月14日~2017年4月19日
対象:企業の採用担当者 計100名