OB・OG訪問を行いたい場合に、まずはじめにやる事といえばアポイントを取る事です。社会人として働いている方の多くは、事前に訪問をする事を伝えておかないと時間が空いておらず、いきなり訪問すると失礼にあたりますし、話ができない可能性があります。
そこで今回は、OB・OG訪問をする前にマナーとして、メールでアポイントを取る際に注意するべき点と、そのまま使えるテンプレートをご紹介していきます。
まずはビジネスメールを書く際の最低限のマナーから確認しておきましょう。
◆まずは挨拶と自己紹介から書き始める
初めて送る相手ですし、先方もあなたのことは何ひとつ知りませんので、まずは自己紹介から始めましょう。
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株式会社●●●●
●●部 ○○様
お世話になっております。
私、○○大学○学部○年の○○と申します。
お忙しい中突然のご連絡を差し上げましたこと、
誠に申し訳ございません。
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◆結論から書くこと
なぜメールを送ったのか、その目的は早い段階で示すようにしましょう。結論から先に書くということは何度か聞いたことがあると思いますが、先に自分の想いなどを書くとくどくど長くなってしまいますので、今回メールを送った理由がOB訪問であることを簡潔に示すことが必要です。
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株式会社●●●●
●●部 ○○様
お世話になっております。
私、○○大学○学部○年の○○と申します。
お忙しい中突然のご連絡を差し上げましたこと、
誠に申し訳ございません。
〜〜〜
この度、○○様が○○大学出身のOBであることを〜〜からお聞きし、
ぜひ一度就職時のお話やアドバイスをお聞きできないかと思い、
ご連絡差し上げた次第です。
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このとき、先方のアドレスをどこで入手したかを明記しておくのが重要です。社内用のアドレスを普通は学生が知り得るはずはありませんので、出どころを疑われることがいないように、しっかり明示しておくことが大事です。
◆誤字脱字は最低限気をつける
誤字や脱字がないことは大前提です。もし誤字や脱字があるとは「不注意」「雑」などの印象を与えてしまいますので、メール文を一旦書いたら、送る前には必ず文面を確認し、3回は声に出して読むようにしましょう。
◆改行にも注意を払う
メール文においても改行は重要です。相手がPCでメールを開くとは限りませんから、スマートフォンでメールを開くことも考えて改行をしなくてはいけません。
もし改行のないメールを書いてしまうと、横に長くなり読みづらくなりますので、適度な長さで改行するようにしましょう。
【NGな例】
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株式会社テキスト
テキスト部 テキスト様
テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト
テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト
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【良い例】
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株式会社●●●●
●●部 ○○様
テキストテキストテキストテキスト
テキストテキストテキストテキスト。
テキストテキストテキスト
テキストテキストテキストテキスト、
テキストテキストテキスト。
テキストテキストテキストテキスト
テキストテキストテキストテキストテキスト
テキストテキストテキストテキスト。
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◆返信のタイミングは即日を心がける
もし相手から返信がきた場合は、できるだけ即レスを心がけ、時間が空いてしまったとしても、最低限即日の返信をするようにしましょう。先方が営業であった場合、予定はどんどん埋まってしまいますので、できるだけ自分に割いてもらう時間を作るためにも、できるだけ早いレスポンスは重要です。
◆原則的に日程の変更はできないと思っておく
基本的にこちらから期日の指定をすることが多いとは思いますが、先方から期日の指定が来た時も、原則的にはOB訪問の時間や日程は変更できないと思っておきましょう。
もちろんあなたにも都合があるでしょうけど、それは向こうも同じです。まして、相手の時間をもらって会いにいくわけですから、安易な日程の変更はできないと思っておきましょう。
◆署名は必ずつける
メールの最後には必ず署名をつけましょう。これはどんなメールでも必ず必要になるものです、学生の場合であればメールアドレス、名前、電話番号、程度で良いと思いますが、もしSNSなどをやっているのであれば、そのアカウント名を明記しておくのも良いかと思います。
あなたがどんな人なのか興味を持ってもらえる機会が増える要素があるのであれば、積極的に活用していきましょう。
【署名の例】
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E-Mail:●●●●@●●●. ●●
電話番号:●●●●●●●●●●●
氏名:●●●●
FB:●●●●●●
Twitter:●●●●●
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◆基本的に失礼がなければどんな文調でも構わない
メール文を送る際は、基本的には謙譲語を意識していただくのが良いかと思いますが、先方に失礼な印象を与えないのであればどのような文章でも構いません。
学生に対してビジネスメールの質を求めることはそこまでありませんので、丁寧語でも問題ありませんが、イメージが悪くなるような表現、言い回しに不事前な部分が含まれるのは避けた方が無難です。
次に、実際にOB・OG訪問を行いたい旨のメールを送るために必要な事を確認していきます。
◆件名は中身を見なくてもわかるレベルが理想
メールで最も重要なポイントは件名の部分になります。送るのは簡単ですが、メールは実際に開いてもらわなければ始まりません。毎日大量のメールが来ているであろう社会人のメールボックですので、見られずにゴミ箱行きになる可能性もあります。
ちゃんとした人であれば、一回は開封して中身を確認しますが、重要度が低いと後回しにされる可能性があります。そもそも最初から迷惑メールに入ってしまう可能性もありますので、件名はぱっと見でわかるのが利用ですね。
・OB・OG訪問の検討願い
・OB・OG訪問のお願い
・●月●日OB・OG訪問のお願い
覚えておくと良いテクニックとして、先方の名前がわかっていれば、名前を件名に含めることで開封率が20%以上向上します。
【●●様】●月●日OB・OG訪問のお願い
など。
◆アドレスの取得方法を明示する
先ほども言いましたが、先方のアドレスの取得先は必ず明示するようにしましょう。先方にしてみればいきなり知らないアドレスから個人に送られて来ていることになりますので、状況的にはかなり不審です。不法でないこと、誰に聞いて教えてもらったのかはしっかりと包み隠さず伝えるのがポイントです。
◆OB・OG訪問をすることになった経緯を伝える
なぜ、OB・OG訪問をしようと思ったのか、どうしてその方だったのかを言いましょう。なんとなくという理由よりかは、できればはっきりとした目的意識を持って望まれる事をおすすめします。
「合同説明会」の記事でもかきましたが、就活に対して、訪問に対して明確な意思を持って参加しないと無駄な時間になってしまいます。どうしてOB訪問をしようと思ったのか、なぜ送信先の方であるのかを明記して、熱意を伝えるのが大事です。
◆訪問可能な日時は3つ以上候補を提示する
実際にOB・OG訪問をする日程は3つ以上の候補を先に示しておくのが良いでしょう。例えば、下記のような書き方をすると、先方も予定を確認しやすくなります。
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候補日
●月●日(●)|●●:●●〜●●:●●の間
●月●日(●)|終日可能
●月●日(●)|●●:●●以降
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◆そのまま使えるメール文面テンプレートの例
【例1】
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件名:【OB訪問のお願い】○○大学の○○○○です
株式会社○○○○
○○部 △△課
○○ ○○様
突然のご連絡を差し上げまして、
大変恐れ入ります。
私、○○大学の○○○○と申します。
大学のキャリアセンター名簿で○○様のことを知り、
ご連絡させていただきました。
現在広告業界に魅力を感じており、
多くの実績を持つ貴社に非常に興味を持ちました。
その貴社にて活躍されているOB(OG)の○○様にお話を伺いたく、
本日ご連絡をさせていただいた次第です。
こちらの都合で大変恐縮ではございますが、
下記日程でご都合よろしい日時はございますでしょうか。
●月●●日(●)10:00〜15:00
●月●●日(●)15:00〜20:00
●月●●日(●)終日可能
ご多忙とは存じますが、
いずれの日程でもご都合つかない場合、
再度改めてご連絡させていただければと思います。
お忙しいところ重ね重ね大変恐縮ですが、
何卒よろしくお願い申し上げます。
――――――――――――――――――――
○○大学○○学部○○学科△年
●● ●●
Tel:090-0000-0000
E-mail:xxxx@gmail.com
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【例2】
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件名:【●●株式会社●●様】OB・OG訪問のお願い
●●株式会社
●●部 ●●様
突然のご連絡で失礼致します。
私、●●大学●学部の●●と申します。
大学のキャリアセンターから●●様の連絡先をご紹介して頂き、
是非、●●様にOB訪問をさせていただきたく、
メールをさせていただきました。
わたしは●●業界を中心に企業研究を
していくなかで貴社に大変興味を持ち、
現場でご活躍されている●●様の話を伺いたく、
ご連絡をさせていただいた次第です。
突然のお願いで大変恐縮ではございますがが、
是非、下記の日程でOB訪問をさせて頂ければ幸いです。
・●月●●日〜●月●●日 15:00〜18:00
・●月●●日〜●月●●日 10:00〜16:00
上記日程からから、●●様のご都合の良い日時、
お時間をご返信頂ければ幸いです。
お忙しい中、恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
――――――――――――――――――――
○○大学○○学部○○学科△年
●● ●●
Tel:090-0000-0000
E-mail:xxxx@gmail.com
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【例3】
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件名:OB訪問のお願いについて/○○大学●●●●
●●●●株式会社
●●部 ●●様
こんにちは。
ご無沙汰しております。
○○大学○○学部の●●●●です。
先日は●●●●でお会いさせていただきまして、
誠にありがとうございます。
この度、就職課より●●様のご連絡先をご紹介いただき、
OB(OG)訪問のお願いをしたくご連絡させて頂いた次第です。
前回の●●ではあまりお話しする機会が持てなかったため、
もう一度●●様に詳しくお仕事の内容などについて
お話をお伺いしたくメールを差し上げました。
もしお受けいただけるようでしたら、
ご都合のよろしい時間や場所をご指定いただければと思います。
お忙しいところ、大変恐縮ですがご検討いただけると幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
――――――――――――――――――――
○○大学○○学部○○学科△年
●● ●●
Tel:090-0000-0000
E-mail:xxxx@gmail.com
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最後に、OB・OG訪問のアポイントメールを送る際に、やっておくと良いテクニックをご紹介していきます。
◆一往復半のやりとりが終わるのがベスト
メールのやり取りを長く続けるとストレスになりますので、できれば1往復半のやり取りで終わるのが良いです。こちらが送って、返信をもらう、最後に承諾に対するお礼のメールですね。
提示した日程では決まらなかった場合はやり取りが多くなってしまいますので、そういった事を避けるためには、指定日時の選択肢を増やして見ても良いかと思います。
◆クッション言葉を使い分けると丁寧になる
クッション言葉とは、相手に何かをお願いする、お断りをする、異論を唱える場合などに、言葉の前に添えて使う言葉のことです。上手く活用すれば直接的な表現を避けられますし、丁寧で優しい印象を相手に与えることもできます。
書いてください → お手数ですが、ご記入ください。
お願いします → 大変恐縮ですが、ご対応いただけますと幸いです。
など、用件の前にクッション添えるだけで、相手に対してのへりくだる気持ちを伝えることができ、印象はグッと良くなるはずです。
◆Facebookなどのメッセージで送っても失礼ではない
もしOB訪問のメールを送る際に個人のアドレスではなく、共用のアドレスに送っている場合でも、個人を指定してお願いすることは悪いことではありませんが、できれば避けた方が良いのは確かです。
ただ、そういった経緯でOB訪問をした場合、訪問した際は必ず先方の個人アドレスを聞いておくことは大事です。
アポイント時のメールでも一緒で、メッセージを送れるツールであればフェイスブックでも構いません。
◆NGなメールの内容として知っておくとよいもの
NG項目としてあげられるのは下記のような内容です。
こういったことには最低限気をつけて頂いて、有意義なOB・OG 訪問にしてくださいね。