学生生活はあっという間に過ぎていきます。そして、卒業したらずうっと社会人! 今回JOBRASS編集部では、20代の社会人105名に、社会人になってから「学生時代に経験しておけばよかった」と思うこと、そしてそう思う理由を教えてもらいました。
もっとも多かったのは、「アルバイト」でした。就職する前にアルバイトをすることで、「働く」ということに触れられるほか、人間関係を学んだり、コミュニケーション力を磨いたりすることもできる、またアルバイトだからこそいろいろな仕事を経験することができるというのがその理由です。なかには、「時給の高さだけでアルバイトを選んでしまったが、一つのアルバイトだけでなく、いろんなアルバイトをしたら良かった」という声もありました。
・アルバイト経験。お金を稼ぐ大変さがわかるので(女性/その他/28歳)
・バイトすればよかった。働く経験があるのとないのでは違ったと思うから(男性/営業・販売/26歳)
・もっと様々なバイトをしたかった。就職活動をする上でどのような職種に就きたいか参考になったと思うから(女性/その他/22歳)
・アルバイトで、いろんな業界の仕事を知ること。その後の人生の選択が豊かになるから(女性/営業・販売/28歳)
・アルバイト。アルバイトをしておけば、人間関係の構築に役立ったと思う(女性/その他/24歳)
・アルバイトなどで、もっと他職種の年上の人と関わっておきたかった。もっと色んな知識を持てたと思うから(女性/その他/27歳)
・飲食のアルバイトです。コミュニケーション能力がつくと思うので(男性/総務・人事・事務/25歳)
続いて多かったのが、「海外旅行」。学生時代にさまざまなものの見方を知り、いろいろな人と出会っているかどうかで、その後の自身の価値観にも影響が出てくるもの。また社会人になると、なかなか自由に旅行ができなくなります。国内ならまだしも、往復に時間のかかる海外旅行に行くとなると、GWやお盆休み、年末年始など、どうしてもハイシーズンになりがち。オフシーズンにのんびり行けるのは、学生の特権です。
・海外旅行。友達が結婚すると行けない(女性/その他/28歳)
・海外旅行。時間のあるうちに行けばよかったと思うし、英語を覚えるきっかけになりそうだから(女性/総務・人事・事務/29歳)
・海外旅行。社会人になるとお金はもらえるが時間はとれない(女性/その他/24歳)
・もっと海外に出ていればよかったと思います。様々な世界を見た上で、違う角度から意見が発せられるから(男性/営業・販売/24歳)
・海外旅行。服装にお金をかけすぎた……。モノよりも経験が大事(女性/総務・人事・事務/29歳)
・旅に出たらよかった。自由な時間がある学生の時に、もっといろんな場所に行っていろんな人と出会えていたらよかった(女性/その他/23歳)
学生時代ならではの部活やサークル。興味ややりたいことが特になくてサークルなどに入っていなかったものの、そういった活動を通して、人との付き合い方やチームワークを身につけることができたのでは……と後悔する人は少なくないようです。
・団体競技。チームワークが養われるから(男性/その他/26歳)
・チームプレイができる部活。いまだにチームワーク、みんなで一緒に!というのが少し苦手。また、先輩後輩の関係性がうまくつかみきれない。社会人になり人の上に立つ立場になったとき、指導力が必要だったと思うから(女性/営業・販売/25歳)
・何かのリーダーをする経験をしておけばよかった。文化祭の実行委員会など。その時にしかできない、仲間と盛り上がる経験だから。それに、多くの人をまとめることは仕事にも活きると思う(女性/総務・人事・事務/28歳)
社会人になってから、「英語を勉強しておけばよかった」という人は本当に多いのが現状です(だから英会話学校がなくならないのですね)。そして、勉強だけでなく「留学」をすることで、視野も広がったのではと思う社会人も多数。もちろん社会人になってから留学をすることは可能です。でも、やっぱり同年齢の異国の学生たちと触れ合えるのは、学生時代だけ!
・語学留学。英語を話せるようになればよかった。英語か話せるだけで仕事の視野が広がるから(女性/その他/27歳)
・海外留学経験。世界観が変わっていたと思う(男性/営業・販売/26歳)
・海外留学。もっといろんな発想ができる人になっていたと思うから(女性/研究・開発/27歳)
資格取得についても、「時間のある学生の間にとっておくべし」という意見が散見されました。資格を持っていることでできることや給料が変わったりするような職種だと、とりわけその思いが強いようです。
そして勉強も同様。とにかく「大学に入ること」が目標になってしまいがちですが、「何を学ぶか」も重要であることを痛感した、というリアルな声がこちらです。
・資格取得、受験。社会人になって資格取得を始めたが学生の時の方が、時間も物覚えも今よりよかったと思うから(男性/総務・人事・事務/29歳)
・資格取得の勉強。働きながら資格の勉強をするのは大変だし、資格がないと仕事にならないことがあるから(女性/その他/25歳)
・もっといろんな面で学んでおけばよかったと思う。社会人になると意外と時間がない。時間があるうちに学びたいこと、知りたいことはたくさん学んだほうがいいと思う(女性/公務員/22歳)
・もっと資格を保持することに尽力すればよかったと多々思います。遊んだり、経験をつむばかりではなく、将来どんなことがあっても安定する仕事、資格を持っていればと思います。資格は一生ものだし、もっていて損はないから(女性/その他/28歳)
社会に出ると、人との交流は必須。アルバイトやサークル活動をしておけばよかったという人とも共通しますが、「人との交流」を挙げた人も多くみられました。
・周囲の人と遊ぶこと。コミュニケーション能力が必要とされるので(女性/その他/25歳)
・もう少し人と接し、うまく会話ができるようにしたかった。たまに自分のいいたい事を伝えきれないから(女性/その他/28歳)
・人との交流。社会人になってからも仕事や趣味を通じて新たな人たちに出逢えるのは変わらないが、学生というキラキラして若い時期は少ししかないので、その時期にできることとそれで出逢う人の幅も変わると思う(女性/その他/28歳)
・人前での会話術。社会に出てからスピーチの機会が多いから(男性/コンサルタント/24歳)
・人前で喋ること。慣れておかないとやはりうまく行かなくて苦労するから(女性/その他/24歳)
・コミュニケーション。社会で必要だから(男性/コンピュータ関連以外の技術職/29歳)
・人との付き合いかた。人が何を考えているか、あまり理解できていないから(女性/その他/27歳)
学生時代の恋愛と、社会人になってからの恋愛では、そのあり方が大きく異なります。社会人になり、結婚が現実的になってから思う人もいるようです。
・恋愛。その時にしか出来ない恋愛があるから(男性/その他/24歳)
・恋愛。学生時代のときはたくさん時間があったから(女性/その他/22歳)
・恋愛。結婚してしまってはもう恋愛はできないから(女性/その他/28歳)
なんとなくダラダラ学生時代を過ごしてしまった人からの後悔の声。何をするかはさておき、遊ぶことで得られる人間関係や経験もあったのでは……と思っても、時すでに遅し。
・もう少し遊んでおけばよかった。自分の時間や友達との、時間がないから(女性/その他/26歳)
・たくさん遊ぶ。社会人は拘束される時間が多いから(女性/コンピュータ関連技術職/23歳)
学生のうちは許されることでも、社会人になると「恥」になることも。メールや手紙の書き方、冠婚葬祭時のマナーを学んでおけばよかったという人もいました。
・マナー。食事や、冠婚葬祭のマナーが全くわからないから、(女性/その他/25歳)
・社外メールの書き方。メールを送る時にどうやって書けばいいのか悩んでしまったため(女性/コンピュータ関連技術職/23歳)
・冠婚葬祭に関する常識やマナー。知っていて当たり前という感じに話をされるので(女性/その他/29歳)
少数ですが、「スポーツ」という意見。ただ、体を鍛えておけば……ということよりも、人と交流するなかで、話題のきっかけにできたり、コミュニケーションを図ることができたりすることにメリットを置くもののようです。
・スポーツ。スポーツ経験者が多く、話題についていけないことがあるから(女性/その他/27歳)
マナーは別として、ほとんどの項目の根底にあるのは、社会人よりも圧倒的に時間に余裕がある学生時代に「人との交流ができること」「視野を広げる経験」をしておけば良かった、という思い。「学生のうちしかできないこと」に貪欲に学生生活を送ることで、行きたい業界ができたり、将来の目標も見つかったりするものかもしれませんね。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年11月11日~2016年11月21日
対象:社会人1~2年目の男女 計105名