就職活動で避けられない話題のひとつ、“コネ”について。毎年週刊誌などで、「芸能人・政治家の関係者が大手企業○○に内定! コネか…?」という記事を見かけることもあります。友人同士でも、「あいつはコネがあるらしい…」といった、ウソかホントかわからないような噂も、筆者が就職活動をしていた時にも飛び交っていました。
コネは、主に血縁者や親の七光りといった場合が多く、「実力が伴っていないのに入社できる」というイメージが強いため、悪い印象を持つ人が多いと思います。しかし、企業のことを深く知るためにつながりを持ちたいと考えた場合、コネを積極的に作って、最大限に利用すべきという意見もあります。
では、すでに就職活動に向けて、「コネクション作り」を始めている人はどのくらいいるのでしょうか? 昨年(2016年卒)の先輩にアンケート調査を実施してみました。
・「現時点ですでに、就職活動に向けて『コネクション作り』を始めていますか?」
・はい:16.0%
・いいえ:84.0%
このようにアンケートを実施した2014年11月末時点でも、16.0%の人が「コネクション作り」を始めていると回答しました。具体的にはインターンシップ、OB・OG訪問といった形で、つながりをつくっているようです。
さらに、アンケート結果を細かく見てみると、ひとつ気になる結果が出ていました。同じアンケート対象者に「周りの人に比べて、センスがあるほうですか?」という質問をし、就職活動に向けて「コネクション作り」を始めている割合を、その回答別に分けると…
【就職活動に向けて「コネクション作り」を始めている割合】
・センスがある:27.3%
・センスはない:10.4%
なんと、「センスがある」と回答した人は、そうでない人に比べて約3倍も、「コネクション作り」を始めているということが判明しました! 「感覚が優れている」「物の見極めができる」という意味で使われる「センス」という言葉…。センスのある人は、コネの重要性を感じとっているのかもしれません。
筆者の友人のなかには、OB訪問ごとに、話題のスイーツを手土産に持っていく人や、会ったOBの方の上司を紹介してもらうということを繰り返して、重役の人とつながりをつくった“わらしべ長者”のような手段をとる強者もいました。これもひとつの“センス”と言えそうです。
実際に企業側でも、「大量エントリーが当たり前になり、『本当に志望度が高く、かつ必要な人材』を見極めるために十分な時間をかけることが難しい状況だ」という意見も増えているそうで、学生が企業へアプローチするだけではなく、企業から学生へアプローチする「ターゲティング採用」というスタイルも、注目を集めています。志望企業には、様々な角度からつながりを作れるようなアクションを起こしてみましょう! もしかしたら企業から、お声がかかるかもしれませんよ!
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース2016調べ(インターネット調査)
調査期間:2014年11月21日(金)~11月23日(日)
対象:2016年度卒予定の就職活動生100名