人にはどうしても越えられない壁がある。それは「年齢の上下関係」。どんなに気にいらない人でもちょっと早く生まれただけで先輩となり、敬語を使うことになる。中学、高校で先輩という「目の上のたんこぶ」に悩まされた人もいるかもしれない。本格的な体育会系では「先輩は神様」と謳われることもあり、陰で愚痴をこぼした人も少なくないだろう。
冒頭から先輩の悪い面ばかり述べてきたが、もちろん感謝すべき場面も多く存在する。特に就職活動では「先輩ってありがたい…」と実感することも増えるだろう。なぜなら、OB・OG訪問というものが盛んに行われるからだ。では、皆どのようにしてOB・OGを探しているのだろうか。就職活動を終えた2015卒の学生と社会人1~2年目までの社員200人を対象にアンケート調査を実施してみた。
・「就職活動のとき、どうやってOB・OGと出会いましたか?」
大学の先輩:35.5%
大学の就職課:28.0%
就職支援サービス:21.0%
アンケート結果をみると、上記の3つの回答が大きな割合を占めていた。おそらく、OB・OG訪問をしようと考えたとき、ほとんどの人がこの3つの入り口を思いつくだろう。しかし重要なのは、ここから具体的にどのような工夫をして有意義な繋がりをつくるかだ。そこで、先輩たちに体験談を聞いてみた。
【OB・OG訪問した体験談】
「同じ大学とはいえ、学生同士の先輩と後輩という気やすい関係ではなく、相手はもう社会に出ている人なので、社会人として恥ずかしくないように必要最低限のマナーはあらかじめ調べておいた。すると、『大学の後輩は学生ノリで話してくるやつが多いから、基本1回しか会わないけど、君はちゃんとしてるね』と言われ、そのあともエントリーシートの作成なども、丁寧にサポートしてくれた」
「教授を通して先輩を探し出したら、教授の言うことには逆らえないからかもしれないが、すごく手伝ってくれました。なるべく偉い人に紹介してもらった方が無下に扱われないのでいいかもしれません(笑)」
「事前に聞きたいことをメモに書き出して、一問一答形式で質問した。その形式でなるべく多くの人に会うことで、効率よく興味のある企業を絞れたと思う。就職活動初期の時間があるときに社会人としゃべるというのは面接の練習にもなるし、役に立った」
アンケートの回答者のなかには、
「急遽、いろんなサークルに入った」
「第一志望の企業の人がたくさん利用するカフェで働いた」
「休日はゴルフ場に通って、大人と友達になれる機会を増やした」
など、ゲリラ的な方法をとっているような猛者も! どうしてもルートが見つからない企業とつながりたい場合は、検討してみてはいかがだろうか。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース2016調べ(インターネット調査)
調査期間:2014年11月21日(金)~11月23日(日)
対象:2015卒の学生100名
新卒社会人(2年目まで)100名