10月にはいり、今年も残りわずか。
スポーツに、語学に、旅行に、資格に…年初には今年中にはこれを達成する!と目標を決めたにも関わらずまだ目標達成に向けて行動できていないという方も多いのでは?
そのなかでも、「今年こそは本を○冊読むぞ!」と今年の目標を読書に設定したにもかかわらずいまだ1冊も読めていないという方もいるはず。
今回は「本を読みたいけれど何を呼んでいいのかわからない」「文字アレルギーだから難しそう」「なんとなく本を読んだらかっこよさそうなんだけどな」など、なぜかなかなかうまくいかない「読書」の仕方を、年間100冊程度読む活字中毒な筆者がお伝えしていきます。
というわけで、100冊くらい本で読んでいる私がいつも行っている本の読み方をお伝えしたいと思います。
1)並列読み(ジャンルの違う3冊の本を読む!)
おそらくこれが冊数を増やしている理由なのでは?と思っているのですが、常に3冊ほど全く違うジャンルの本を持ち歩くようにしています。それは同じ電車に乗っている時間に読書をしようとしても、集中力や気分が全く違うためです。そのため、小説・ビジネス書・エッセイ……といったように、全く違うジャンルの本を3つ読んでいます。万が一、読み始めて内容がつまらなかった場合も別の一冊に変えることもできるので「無理して面白くない本を読む…」ということがほぼありません。
ちなみに今日入っている本は、「絶対内定(杉村太郎/ダイヤモンド社)」「あなたの話はなぜ「通じない」のか (山田ズーニー/ちくま文庫)」「細田守の世界――希望と奇跡を生む アニメーション(氷川 竜介/祥伝社)」です。仕事と関係があるものだらけになることもあれば、全く関係ないことも多いです(むしろそちらの方が多いです)
2)一気読み
正直言うと、私は毎日決まった時間に電車で読んでいるわけではありません。かなりの「一気読み」タイプです。みなさんもマンガの単行本を買った際には、毎日1話ずつ…ではなく少しでも早く読みたいと、買った日にまとめて読む方が多いのではないでしょうか。まさしく私の読書の方法はそのような感じです。
土曜日に2時間程度、カフェに閉じこもり、一気に読みます。本が好きで中毒のため、読むのも早い方だと思うのですが、ある程度の本であれば2~3時間で読むことができるので、一気に読んでしまいます。自分の好きな作家さんの新作やこれは間違いないという定番のシリーズの小説などを読むときはより一層「一気読み」をしたくなってしまいます。
どのように読みたい本を探すのか、というお話になりますが、きっかけはさまざまです。私の場合は活字中毒かつ本が大好きなので週に1回は必ず書店に出向き、新刊をチェックしています。ただ、新しい本=読みたい本であることは正直あまりなく、ほんのささいなことから読みたい本が見つかることの方が多いです。
例えば、私が先日読みたいと思った本に出会ったきっかけは「映画」。
この夏に公開された「ファインディングドリー」を見てこの映画の制作会社である「ピクサー」という会社はどのようにアイデアをみつけたり、作品を生み出しているのだろう、とふと疑問に思って書店で本を探したのがきっかけです。映画が公開されているときは、書店もその映画の関連本を集めて販売していることも多いのでいつもより探しやすくなります。
その際に見つけたのが「ピクサー流 創造するちから―小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法 」という本でした。400ページという量で、見た目は辞書のように分厚く、ピクサーを知りたいと思わなければ正直手にしていなかっただろうなと思う本です。
インターネットでも、もちろんある程度情報は見つかりますが、ピクサーの中枢に携わった方が実際に書いた本の方が、リアリティもあり、中身も濃いのでは? という点で本を選びました。本好きの私ですが、当然時間がなかったり、そこまで興味がなかったらスマホのまとめサイトを見るという選択もしていると思います。
簡単にいつでも読めるということがインターネットのメリットではありますが、じっくり物事を知りたい、考えながら情報を得ていきたい、と考える人や、そうしたテーマであれば、「本」という選択肢を持っておいて損はありません。
結局何が言いたいかというと、面白くなかったら別の本を読んだり、状況に応じてネットを選択するなど、読書にかしこまったルールなどは無く、自由なものだということです。
ではここからは、本を読みたいけれどなぜか読めない方のために3つのことをお伝えしたいと思います。ここで読書へのアレルギーが無くなると嬉しいのですが……
一.読書のハードルを上げすぎてはいけない!
読書というと、そのこと自体が「偉い」「勤勉」「真面目」というイメージを持ちすぎている方が多いように思います。実際は本といえどもさまざまな種類があり、みなさんが思っているほど、難しいものばかりではありません。そのイメージこそが自分で読書のハードルをあげてしまっているようにも思えます。
例えば、真面目そうな本を読んだ方が勉強になるからと言って、あえて分厚い専門書などを選ぶことは(それを読みたいのであればいいのですが……)おすすめしません。
本を読むことに苦手意識を持っている人は、まず「読みやすい」本を読むのがおすすめです。例えば、アニメのノベライズや、本の中にイラストがかなりあるもの……などなど。私は小学校の頃、アニメのイラストがたくさんはいったジブリやディズニー映画の小説版を読んで本がおもしろいなーと思ってからさまざまな本を読むようになりました。
大学生だからといって、社会人だからといって、「難しく」て「勉強」になるものだけが本ではない、ということです。
そもそもメールやLINE、ネットニュースを日頃から読んでいる人は、読書ができないということはあまりないと思っています。ネットニュースでも長いものは2000~3000字はありますし、それを10本読んだら新書レベルの文章量を読んでいるともいえるのです。
本は教科書でもないし、参考書でもありません。映画化された本を読んでみたり、ドラマのノベライズを読んだり……映像化されてある程度物語が想像しやすい作品から読んでみるのもおすすめです。
そして大事なことを忘れてました。意外と勘違いされやすいことがあります。それは「文字が少ない本=読みやすい本ではない」ということです。分厚い辞書のような本は読むのが難しいから、ページ数が少ない本にしようかなーという考え方は、あまりおすすめしません。というのもページ数や文字数が少ない本は、エッセイであったり評論であったり、文学作品である可能性が高いのですが、そうした本は「かなり内容が凝縮されている」ものが多く、決してわかりやすいという作品ではありません。読者に詳しく解説をしようとすると、それだけ文量も増えてきますが、逆に文章が少なく読み手に理解や解釈を委ねられている作品は、想像することも多く、読むのに疲れてしまうこともあります。
二.とにかく大きな書店に行くべし。
世の中にはごまんと本屋やAmazonなど本が集まっている場所があります。インターネットの書店は「●●という本がほしいのだけれど、なかなか買いにいけないから」というときに手軽に買えることが最大のメリットです。インターネットの書店だと何万冊の中から選ぶことになるので、「なんかいい本無いかなー」というときには、書店に出向くほうが見つかりやすいです。またオシャレな書店でも良いのですがそうした店は店主の趣味でかなり偏るため、好き嫌いが出るのも特徴です。(もちろん、趣味のあった店主の書店が見つかったらそちらを使ってみてください!)まずは「どんな本があるのか」「どんなジャンルの本があるのか」を大型書店で見てみましょう。大型といえども、1時間程度あれば店内を回ることができ、ある程度把握できるはずです。
三.1冊読んだら2冊読みたくなるのが読書。
インターネットのニュースで、ある記事を読む終えると、「この記事を読んだ人はこれもおすすめ」など別の記事が紹介されついそちらも読みたくなってきませんか……。それと同様に、本も1冊読むと、2冊、3冊読みたくなってきます。そういう感覚を覚えるようになってから、私は本をたくさん読めるようになりました。例えば先程挙げたピクサーの本を読むと、今度は国内のアニメーションはどのように作られているのか、海外で同様のアニメーションを手掛けるディズニーはどのように作品を制作しているのか……など、気になることが増えてきます。いまであれば、「君の名は。」でおなじみの新開誠監督はどんな風に考えて作品作りをしているのだろう、「君の名は。」はなぜヒットしたのだろう、などまた別の角度で別の本が読みたくなってきます。この好奇心のようなものが多ければ多いほど、本を読みたくなる意欲も増えていくのだろうと考えています。
いかがでしたか。読書を行うには「きっかけ」や「ハードルを下げること」がポイントとお伝えしましたが、結局のところ「読んでいて面白いかどうか」なのだと思います。本好きな私でもやはり義務的に読みなさいと言われた本を読むのは苦痛なときもあります。やはり自分が興味のあることが書いてある本でなければ面白くないと思います。ぜひとも自分の好きなことが書いてある本から読み進め、読書アレルギーがなくなることを願っています。
無理やりですが、就職活動も同じで、「難しい」ことからはじめたら全く進みませんが、興味のあるサービスや業界を知ることからスタートしたら意外と進めることができるかもしれません。あまり、肩に力を入れすぎず、読書も就活もスタートさせてみてくださいね。