自分の考えに固執しすぎず、志望している業界以外の企業も見ることをおすすめします
氏名:K.H
出身大学・学部:上智大学大学院理工学研究科
志望業界:IT、航空、医療、自動車
説明会参加:40社
先輩訪問:15人
エントリーシート提出:30社
面接:25社
内定:1社(IT)
活動費用:約85,000円程度(交通費25,000円、食事代20,000円、スーツ代40,000円)
【大学院1年生12月】大きな学会が終わり、研究が落ち着いたため、就活を開始。
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【大学院1年生1月】研究を進めつつ、インターンを探し、エントリーシートを書いていた。また学期末なので試験に向けて勉強していた。
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【大学院1年生2月】1dayと2dayのインターンに参加。1社、本選考まで進む。
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【大学院1年生3〜4月】説明会にたくさん参加しつつ、エントリーシートを書いていく。リクルーターの来てくれるイベントにも参加。外資系企業の選考にも参加。
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【大学院2年生5月】面接が本格化する。中旬に入社予定の会社から内定が出る。
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【大学院2年生6月】何社か選考が進むも、最終的に辞退し、5月内定の会社への入社を決める。
まず最初に、志望企業・業界についてお伺させていただきます。就活を始めてから終わるまで、時期による志望企業・志望業界の変化と理由について教えてください。
昔から興味があったこともあり、最初は航空機に関わることのできる重工メーカーや航空会社、また自分の研究と関わりのある、医療系メーカーの技術職や開発職などを志望していました。そしてその中でも、小学校から高校卒業までのうち、9年間を過ごしたアメリカで学んだ英語が生かせる企業を志望していました。
しかしさまざまな企業の会社説明会を聞くうちに、色々な分野に貢献し、人の生活に直接関わる機会が多いと感じたIT業界に行きたいと考えるようになりました。また、その中でも開発や技術の仕事に携わりながら、英語も生かせる環境がある企業が多いこともきっかけとなり、より志望度が上がりました。
ありがとうございます。開発や技術と、英語という2つの軸が重なるIT業界を志望されるようになったんですね。そのほかにIT業界へ行きたくなった理由はありましたか?
私は機械工学を専攻しているため、就職活動を始める前は専門を生かすことのできる企業に行くものだと考えていました。もちろん、IT企業にも行きたくなるとは考えていませんでした。しかし振り返ってみると、高校時代にはSNSやスマートフォンが普及するのを目にしたり、プログラミングの授業を取り、自分で新しいプログラムを作った経験をしたことを思い出しました。
大学の専攻は機械系でしたが、そもそも入学するときも情報系か機械系のどちらに進むか迷っていたことがありました。今思い出すと、もともと双方に興味があったのだなと感じています。なので、ある意味必然的にまたITに興味を持ったのかなと思っています。
続けて、二つ目の質問に移ります。就活対策についてお伺いさせていただきたいのですが、就活をうまく進めるために、具体的に何か生活面で改善されたポイントがあれば教えてください。
就活を始めた3月頃は説明会も多く、それに時間を取られつつも、隙間の時間を見つけてエントリーシートを書いていました。1日中説明会がある日や移動時間が長くて疲れてしまう日もありましたが、もちろんサボることはできないため、両方をうまくこなせるよう、時間の使い方を工夫していました。
具体的に行っていたこととして、説明会がある日は出来る限り早朝に起きるようにしていました。そうすることで、エントリーシートを進めてから説明会に行くことができるようになり、説明会への参加とエントリーシートをうまく両立できるようになりましたし、早朝にやるべきことを終わらせると非常に達成感を感じ、ポジティブな気分で就職活動に臨むことができました。
なるほど。確かに夜よりも早朝の方が爽やかな気分で物事を進められますよね。そのほかに何か工夫されていたポイントなどはありましたか?
もう一つ、私が意識していたことは、運動や友人と遊ぶなど、うまく気分転換をしながら就職活動を進めることです。就活を始めた当初は、企業について調べたり、説明会や選考に参加したりと、なるべくそれだけに集中しようと思っていました。
しかし、それだけをしようとしたあまり、途中で疲れてしまって活動に対するモチベーションが下がったり、総合的に見て効率が悪いと感じるようになりました。そこで休憩をしたり、気分転換をしたりすることが必要だということに気づき、もともと好きな水泳をしたり、友人と会う回数も増やすようにしました。特に水泳をすることは気分転換になるだけではなく、運動をすることで体力的な成長も感じられ、落ち込むことの多い就職活動中でもポジティブな効果があったなと思います。
就職活動が始まる前までは、学校の授業や課題、部活やサークルなどの課外活動、またアルバイトなど、どんなことでも目の前のことをこなすことだけを考えてしまいがちだと思います。でも実は、そんな普段自然にやっていることの中に将来、自分がやりたい仕事や、なりたい自分などの目標が隠れていたりするものです。それを自覚し、普段やっていることに取り組めるとベストだと思います。
自分が普段やっていることや好きなことから将来の目標を考えることで、就職活動の時にも自分のやりたいことがわかり、また普段から意識していたことを面接の時にうまく伝えることが出来ます。そして、目指す目標が決まっていることで、就職活動だけでなく、普段の学校生活にも力が入り、楽しく取り組むことが出来ます。
逆説的にですが、将来やりたいことや入りたい会社がすでに決まっている人は、就職活動の際に、まずは自分の考えに固執しすぎず、志望している業界以外の企業も見ることをおすすめします! 他の業界も見てみると、自分では考えていなかった、もっとやりたい仕事や入りたい企業が見つかるかもしれません。
私自身、就職活動でIT業界について調べるまではあまりこの業界の企業に行こうとは考えていませんでした。しかし、企業のことを調べ、説明会に参加していくうちに、徐々にIT業界に行きたくなり、専攻内容とはさほど関係がない企業からでも内定をいただくことが出来ました。なので、すでに将来やりたい仕事が決まっている方は、是非最初は幅広く企業を見てみてください!