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毎日就職活動生と話していると、「面接で“内定がありますか?”と聞かれた時にどう答えたらいいのでしょうか?」と聞かれることがあります。内定がある人もない人も悩むことがあるようです。
内定が一社からも出ていない人は、正直に答えたら何か問題があるのではないか、マイナスになってしまうのかと心配しています。
就職活動が中盤に差し掛かってくると「内定のない自分は、売れ残りと思われるのでは?」と感じてしまうという人もいました。
逆に内定がある人は、具体的な社名を挙げない方がいいのではないか?と心配しているようです。
面接官として採用現場にいる立場から、内定状況を聞かれた時の考え方をお伝えします。
<目次>
1. そもそも なぜ面接官は内定の有無を聞くのか
2. 内定を持っている人は正直に答える
3. 内定企業がまったく別業界のときは説明が必要になることも
4. 「当社からも内定を出したらどうしますか?」という質問が来たら?
5. 内定がない場合も正直に答える
6. 面接シーズン中盤以降は「なぜ内定が出ていないと思いますか?」にも備えておく
7. 内定が出ていないことを否定的にとらえてはダメ
8. 内定が出ていない理由……たとえばこんなこと
面接官が内定の有無を聞く理由はひとつではありません。
後にも話しますが、内定が出ている場合はひとつの目安となりますし、他社から内定が出ていて返答を迫られているということであれば選考を進めるペースを早めたりすることもあります。
また、内定がない場合も、その理由をどう考えているかを聞くことで状況を客観的にとらえて改善する力を見ることもできますし、内定承諾の度合いの高さを測ることもあります。
だから、一概に「このために質問しているはずだから、○○と答えるべき!」と面接官の意図をひとつに決めて事実をねじまげて答えてしまっても逆効果になることがあります。
まず内定を持っている人。この人は正直に内定を持っていると伝えてください。
できれば社名やどんな仕事であるかも言うべき。この一択だと思います。
なぜでしょうか?
それは言葉を選ばずに言うと「品質保証」、他社も認めている人だという安心感が面接官に生まれることがあるからです。
面接官も、全員が面接のプロではありません。
新卒採用は、実績がない状態でその人の適性を見極めていくのでとても難しいです。
その状況で、たとえば同業他社から内定が出ている場合、特に同じくらいの売上や利益規模の企業の場合は「あ、○○社からも内定が出ているんだな」とかなりわかりやすい目安にはなります。
だからといってそれが絶対の切り札で合格できるわけではありませんが、少なくともマイナスにはならないので伝えるべきです。
内定を持っているといっても、それが面接している企業とはまったく別の業界や仕事であった場合には「なぜそこに?」「全然当社と仕事が違うが、一体どんな基準で企業を選んでいるのか?」という疑問を持たれて質問されることもあります。
面接官も、新卒の応募者に完璧な一貫性を求めていませんので、必ずしも共通の理由を見つけなければと無理やりこじつけようとする必要はありません。
なぜ応募したのか、ということを納得できるように説明するようにしましょう。
そして、面接が進んできた段階で内定状況を聞かれた時は、当然「当社からも内定が出たらどうしますか?」という質問にも答えられるようにしておきましょう。
迷いなく「御社に入社したいと思っています。それは○○という理由があるからです」と答えられるようにしておきたいところです。
他社を辞退して絶対入社したいかどうかの意欲を見る企業、見ない企業がありますが、とりあえず内定をとろうと思っている人はバレてしまいますからよく考えてみましょう。
内定がない場合も、正直に答えましょう。
内定がある場合もそれが大きな決め手にはならないのと同じように、内定がない場合もそれが大きくマイナスになることはありません。
面接官からすると、他社で評価されなくても自社に向いているということはあります。また他社で内定が出ていないなら自社に入社してくれる可能性が高くなるという良い面もあるからです。
ここで変に嘘をついて、落ちてしまった同業他社を「受けなかった」と言ったりすると、この業界にあまり興味や熱意がないのかな?と思われてしまうこともあります。
何月からということはありませんが、周りの友達に内定をもっている人が出てきてからは「なぜ内定が出ていないと思いますか?」という質問にも備えておきましょう。
自分のこんなところが良くない、などと全否定する必要はありません。客観的に、理由を分析して話しましょう。
社会人になって、周りよりも進捗が遅れているときや結果が出ていない時に、その状況を冷静に分析して対策を考えられたり軌道修正ができたりする力も、この質問で推し量ることができます。
もう一度強調しますが、たとえ「内定が出ていない理由」を聞かれても、それを必ずしも否定的にとらえる必要はありません。
内定が出ていない状態を、自分の能力がほかの人に比べて劣っているからだととらえてしまうと、表情も暗くなり自信がない様子になってしまいます。
反省点があるならば認めるとしても、あくまで客観的に自分の状態を見つめて「でも最終的には内定が出るし、経験と努力を積み重ねている自分なら大丈夫。この会社が内定につながる会社かもしれないぞ」という前向きな気持ちをもって受け答えをすることが大切です。
あなたを採用する可能性があって面接に呼んでいる企業なのですから、面接官もあなたに自己否定をしてほしいと思って質問しているわけではありませんのでご心配なく。
ちなみに、私が就職活動で関わってきて内定が出ていない理由の代表的なものをいくつか挙げておきたいと思います。
もちろんこの答えが正解というわけではありませんが、状況の分析の参考にしてください。
・そもそもスタートが遅かったので応募した企業の数が少ない
・適性を考えず(わからず)いわゆる人気企業ばかり応募していた
・好きなことしか仕事にできないとこだわり、応募先を絞り過ぎていた
・まずは足を運んでみようとはせず、わからない企業や仕事に対して消極的だった
・自分の理解が浅く、うまくアピールできなかった
・仕事への理解が浅く、面接官に熱意が伝わらなかった
・人にうまく伝えることが苦手で、なかなか面接の場で力を発揮しきれなかった
客観的に自分の状況を見つめてみて、だから今はどうしているのか?と語れていれば、面接官は内定がないことを責めているわけではないので問題ないですよ。
ここまで一貫して伝えてきたことは、「内定あるなしに関わらず、正直が伝えるのがいいよ」ということです。
あまりうまくやろうとしすぎて事実をねじまげると、その後の質問で整合性がとれなくなったり逆に誤解されてしまったりすることもあります。
面接官は、その答えだけで大きく判断をするわけではありませんので、考えすぎずに話すことをおすすめします。がんばってください。
井上 真里(いのうえ まり)
キャリアアドバイザー。慶應義塾大学経済学部在学中より、人材教育企業にて学生キャリア支援のサポートに関わり、卒業後は東証一部上場の富裕層向け住宅メーカー・IT企業にて中途・新卒社員採用をはじめ、教育研修、異動や退職など学生のキャリア選択から、社会人のキャリアに関する領域を幅広く経験。新入社員マナー研修講師としても高い支持を受ける。
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